Finalmouse TenZワイヤレスマウス塗装 完成

先日本塗りを終えていたFinalmouse Starlight Pro – TenZ ワイヤレスマウスです。

分解時の画像を見ながらそれぞれのパーツを元に戻していきます。

そして完成です。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介します。

元々はシルバーに黒いラインが入って塗装が施されていた物を、

クリックボタン側(画面向かって右)を紫系の色に、

手前側を青系の色で塗装を施しました。

それぞれの色は見る角度で色味が変わるクロマフレア系の顔料を使っています。旧DUPONTだとクロマリュージョンカラー、日本ペイントだとマジョーラと呼ばれるような色ですね。

クリアーは半艶仕様となります。

全体を一旦黒に塗り、その面積を多めに残した仕様でのグラデーション塗装となっています。

側面のパーツとも繋がっているので、グラデーションを塗る際には仮組みをした状態でスプレーしています。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

動画の方が色の変化が判り易いかと思い、こちらでも撮影しておきました。

https://youtube.com/shorts/uRv6pVoxT08

(ショートになってしまうので埋め込みが出来ませんでした。)

ここからは室内での撮影となります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

Finalmouse TenZワイヤレスマウス 本塗り

先日お預かりしておりましたたFinalmouse Starlight Pro – TenZ ワイヤレスマウスです。

マグネシウム合金は素地を露出させると厄介なので(とても腐食し易いので)、ペーパー掛けは最低限に留め、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)を使っての足付け処理とします。

よく乾かし、

それぞれバラバラの状態で塗れるよう、クリップで固定出来る取っ手を作ったら一旦それらから外し、

一つの状態に仮組みをします。グラデーションやキャンディカラー等を行う場合、それぞれ別々に塗ると色が違ってしまうからですね。

ソール部分のパーツはプラスチック製で、裏は塗装されていなく素地の箇所があったので、念のためプラスチックプライマーを塗っておきます。

ただ今回の場合まずは下色として「黒」を塗る必要があったので、仮組みしたパーツは再び分解し、それぞれ単品で塗る事にしました。

全てのパーツをベースコートの黒に塗り、

よく乾燥させた後、マウスのトップ部分のパーツ3点を仮組みします。

使う色はそれぞれ見る角度で色(色相)が変わるクロマフレア系(所謂マジョーラと呼ばれる系)の顔料で、

塗り分け指定の画像を参考に、グラデーション塗装を行います。

ちなみにそのままいきなり塗るのは怖いのと、また後々の為にデータを残しておきたいという事もあり、見本用の素材も一緒に塗っています。

まずそれぞれの塗り分けと塗り方を、色見本となるこちらで試し吹きを行います。

曲面だけでは無く平面的な見本も欲しいので、それぞれ同じ仕様で塗装します。

こちらは青~紫に変化する色=当店規定のNo.19ですね。元々はパウダータイプの顔料を、ベースコート用の樹脂(MIX599)に10%程混ぜて使っています。

マウス先端は紫系の色で、グリーン・オレンジにも変化します。こちらも同じくパウダータイプの顔料で、当店規定ではH150としています。塗装屋さんなら判ると思いますが、色に対して自分勝手な名前を付けるのは嫌なので、こういった場合は番号=カラーコードにしています。

尚、グラデ―ションもその境界線が曖昧になるのが嫌なので(パールのミストが目立つのが嫌なので)、

 

最後に再び黒を、今度は口径の小さいエアーブラシで吹いています。ちなみに黒の塗装範囲は敢えて広めにしています(オーナー様のご要望です)。前後の色の比率は同じくらいですね。

ベースコートが完了したらそれぞれを再び分解します。

注意点としては、被塗面には素手で触れないようにですね。

クリアーも口径の小さく微粒子化し易いエアーブラシタイプのスプレーガン(口径0.5mm)を使います。

クリアーは半艶仕様で、ただシンナーを入れると(希釈率を上げると)艶具合が変わってしまいますから、それは通常通りの値にしています。

塗り方自体は艶ありと同様ウェットで、合計2コート行います。

私的に重きを置いているのは「再現性」で、例えば自動車補修塗装(事故修理)であれば、より元の姿=新車の状態に近づける事が最も重要になりますから、今回の場合でも、後日同じような内容で塗装を行う際に極力誤差なく仕上げたいのです。その時々の気分で仕上がりが変わるような事はしたくないんですよね。

その後数時間経つと艶が消えます。

同じ塗り方、同じ材料でも、形状によって艶具合は違って見えて、こちらの平面であればむしろ艶消しに見えますが、

曲面で見ると艶がある=半艶仕上げなのが判ると思います。いくら長く続けていても時と共に記憶は薄れてしまいますから(さらに勘違いをしてしまいますから)、後で見ても判断がつくよう見本を残すようにしています。

  マウス先端は紫系で承っているのに「金色じゃん!」と思うかも知れませんが、

見る角度でしっかり紫に見えますのでご安心くださいませ。今回採用したH150は色相の変化が比較的強い顔料なのが特徴ですね。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

Finalmouse TenZワイヤレスマウス塗装承ってます

先日到着しておりましたFinalmouse Starlight Pro – TenZ ワイヤレスマウスです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

こちらの製品は今まで何度かお問合せを頂いた事があるのですが、御依頼にまで至った事は無く、今回が初めてとなります。

色については3色のグラデーションで承っておりまして、

マウス先端=クリックボタンの方をこちらの紫系の色=「No.HL150」で、見る角度で色相が変わるクロマフレア系、マジョーラ風の塗色となります。以前ランエボのヘッドカバーにグリーンとのグラデーションで採用した色ですね。

マウス後方(握った時の手前) も同じくマジョーラ風の顔料で、こちらは青系の「No.19」で承っています。

それぞれの色の塗り分け範囲はこのような感じで、中央の面積が広い部分を「黒」に、それぞれグラデーションで色分けを行います。また艶具合は「半艶」で承っています。

底部分になるパーツは単色の黒=「半艶黒」で承っています。

と言う訳で、早速分解を行ってみました。

こういった分解作業については私の個人的な趣味として行っていて、なので費用は発生しませんが、それ故に破損や不具合等には保証・補償が出来ませんのでご了承くださいませ(とは言ってもそういった事は一度もありませんのでご安心くださいませ)。

ソール等の消耗品については新しい物に交換されるとの事で、ただこちらの赤外線センサー部を固定している両面テープは部品が出ないかも知れないと思ったので、一応再利用出来るように綺麗に剥がしておきました。糊がくっつかないシートで挟んで保管しておきます。

そして今回塗装するのがこちらの4部品となります。クリックボタンはてっきり左右で分割されるかと思いきや、一体型となっていました。上と側面はマグネシウム合金で、底はプラスチック素材です。

下地処理(足付け処理)はそれぞれ分解した状態で行い、本塗り時のベースコート(グラデーション塗装)はこのような形に仮組みしたような感じで行って、最後のトップコート(半艶クリアー)塗装時はそれぞれ別けた状態で行おうと思います。以前施工したロジクールG PROワイヤレスマウスと同じような方法ですね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!