S20ヘッドカバー サフェ入れ

先日旧塗膜を剥離しておいたKPGC10型スカイラインGT-R、所謂ハコスカのS20ヘッドカバーです。

ブラストボックスに入れ、

サンドブラストを行います。

サンドブラストは高圧のエアーで砂(ガーネット)を飛ばし、それを対象物に当てて削ります。ペーパー(研磨紙)では浸食された奥までは届かなく簡単に再発してしまいますから、金属素地に出来た腐食にはこれが有効になります。ネックは砂の跳ね返りが激しいので、専用の箱や装備(防護服)が無いと出来ないところがDIYでは難しい所ですかね。

その後リン酸処理を行い洗浄します。今回はバッフルプレートが着いたままなので高圧洗浄機を使って中の隅々までしっかり洗い流します。

その後よく乾かしたらマスキングを行います。

サンドブラストを行った直後に比べると全体的に黒ずんで汚くなって見えますが、これはリン酸処理で不動態皮膜が形成された事で、これによりアルミ表面の腐食を防ぎ耐食性が向上され、塗料の密着もすこぶるよくなります。

まずはプライマーを塗布します。

続けてサーフェサーを塗布します。今回は艶あり仕上げで承っていますので、被塗面の凸凹をこちらのサフェで整えます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。次はいよいよ地獄のサフェ研ぎ作業ですね(身体を壊すので現在は受付を停止中で、今回のように以前同じ内容でご依頼を頂いた方のみ対応しています)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

S20ヘッドカバー 旧塗膜剥離

先日お預かりしておりましたKPGC10型スカイラインGT-R、所謂ハコスカのS20ヘッドカバーです。

その後アルカリ槽に浸け置きをして油分を落とし、そこから次は溶剤槽に入れて旧塗膜を剥離していました。

2カ月程溶剤槽に浸けておいたヘッドカバーです。溶剤槽は元々廃棄するシンナーを溜めて再利用した物ですが、剥離剤程の威力が無いのでここまでの期間浸けておいても完全には剥離されません。

ただ塗膜自体は柔らかくなっているので、ワイヤーブラシやスクレーパーを当てると比較的簡単に剥がれてくれます(とは言っても結構な時間と重労働ですが)。

時間は掛かりますが剥離剤のようにその後の処理に困らないので私的に気に入ったシステムです(手放しでも作業が進行してくれている事も助かります)。

という感じで大体の塗膜を剥がしました。

旧塗膜を剥がしてみると腐食が出ている部分が判ります。黒く染みになった箇所ですね。

今回の元々の塗膜はオリジナルなのか再塗装されているのか不明でしたが、綺麗な塗膜の下に今回のような腐食が残っていたり、

パテの補修跡などを見ると、新車時の塗装では無くその後に再塗装されていたのが判ります。

この後サンドブラストを行うので、各部を養生します。

今回は裏側のバッフルプレートが着いたままなので、その中に砂が入らないようマスキングを行っておきます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

KPGC10スカイラインS20ヘッドカバー塗装承ってます

先日到着しておりましたKPGC10型スカイラインGT-R、所謂ハコスカのS20ヘッドカバーです。この度も当店をご贔屓頂き有難うございます!

こちらはいつもご依頼を頂いている業者さんで、今回はこちらを結晶塗装では無く「艶あり仕上げ」の塗装で承りました。

以前施工した時の画像を紹介しますね。

ご依頼内容はこの時と同じで、色はフォードの「vermilion red」(カラーコード:E4 6470)、見本として同梱して頂いた物がフェラーリのロッソコルサよりも青味があり、手元にある色見本帳からそれに近いこちらの色を採用しました。凸部は同じようにベースコート塗装後に研磨してアルミ地を光らせ、その上から全体にクリアーをコートする方法となります。

状態はとても良く、塗り直すのが少々勿体ないのですが、この後アルカリ槽に浸け置き→溶剤槽浸け置き(旧塗膜剥離)→サンドブラスト→リン酸処理→プライマー塗布→サーフェサー塗布→研磨といった下地処理を行ってから上塗りをするようにします。梨地では無いので手間の掛かるサフェ作業を省いての「2度塗り」でも艶自体は出せるのですが、この型はプラグホールの穴と穴の間に歪(ヒケの凹み)があり、艶が出ると特にそこが目立つので、サフェで全体のラインを整えるようにします。

参考までにこれまでご依頼頂いた他の案件も紹介させて頂きます。

こちらはホンダブラックアメジストパール(カラーコード:RP37P)に塗装した仕様ですね。

先ほどのヘッドカバーに色が似ていますが全然違う物で(材料代も)、こちらは日産純正の「ミッドナイトパープルⅡ」(カラーコード:LV4)となります。見る角度で色が変化するクロマフレア顔料を含んだ塗色ですね。

他にはこちらのブルーメタリックも塗っていました。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

日産S20ヘッドカバー塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたKPGC10型スカイラインGT-R(ハコスカ)のヘッドカバー塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

  元々はグレーの結晶塗装が施されていたのですが、

とにかく気持ちの悪いチヂレ目に仕上がっていて、また下地処理がしっかりしていなかった為か塗装がペリペリと剥がれて来ています。

今回はそれを「旧塗膜剥離→サンドブラスト→リン酸処理→プライマー塗装→サーフェサー塗装→研磨→下塗り→研磨→上塗り」といった工程で下地を作り直し、

日産純正の「ミッドナイトパープルⅡ」(カラーコード:LV4)で塗装しました。

ミッドナイトパープルⅡは原色にクロマフレア顔料(マジョーラーにも使われている顔料)が使われている為、通常の方法で色を作る事は出来ず、今回はメーカー(STANDOX)にて作成~パッケージで購入する事となりました。

 凸部はベースコートを塗装後に研磨し、最後に一緒にクリアーでコーティングしています。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

Twitterで知り合った塗装屋さんから、「いつも写真のツヤがとてもキレイで気になっているのですが乾燥後もあの艶なのでしょうか」(原文ママ)といったメールをいただいたのですが、この歪な形を磨ける訳がありません(笑)。

ちなみに今回は一か所大きいゴミが着いたので、それだけ磨いて除去しています。磨いた範囲で言うと直径5cmくらいで、それ以外は塗ったそのままとなります(大抵いつも通りです)。

マジョーラっぽい感じはしないのですが、見る角度によっては普通の顔料では出ない色の表現がされています。

凸文字周りのサフェ研ぎは本当に大変で、身体(頚椎)への負担が大きく、基本的には艶あり仕上げのヘッドカバー塗装は現在もお受付はしておりません。こちらと同型のヘッドカバーのみ対応しております(ただし納期は未定で6カ月~一年くらい掛かってしまう事はどうかご了承くださいませ)。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂きまして誠に有難うございました!

日産S20ヘッドカバー 本塗り

先日下塗りとして艶あり黒に塗っておいた、KPGC10型スカイラインGT-R(ハコスカ)のヘッドカバーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

サフェの段階で#120~#400を使ってライン出しをしていますが、その際にペーパーで残ってしまったスジ跡があるので、それらを#800の水研ぎで平滑にしています。殆どの部分で普通の当て板は使えないので、2~3ミリ厚のアクリル板をペーパーに当てて研いでいます。

ペーパーを指で研ぐとその痕が残ってしまうので(彫ってしまうので)、細かい部分でも全て当て板を使って研ぎます。

 そして塗料も届きました!日産純正の「ミッドナイトパープルⅡ」(カラーコード:LV4)です。

一部にクロマフレア顔料(マジョーラにも使われている特殊顔料)が使われている為、この色に関しては既存の原色から色を作成する事が出来ず、メーカーにお願いして色を作って貰います。てっきりドイツからやって来るのかと思いましたが、パッケージが日本仕様と言う(苦笑)。

フィンの凸部は後で削りますが、塗料が着かない方が良いので(削りカスが出るので)一応マスキングしています。

ミッドナイトパープルⅡは隠ぺい力が激しく弱い為、サフェが露出している箇所にベースコートの黒をスポットで塗っておきます。

てっきり中身はデュポン(現在はCromax)かと思いましたが、匂いはしっかりスタンドックスでした(笑。クロマリュージョンカラー(DUPONT)の臭いは特徴があるので直ぐに判ります)。

ちなみに時々ネットで缶のフチにガムテープ等で「注ぎ口」を作るような事を紹介していますが、自身それでうまく行った試しが一度もありません。私のやり方を間違っているのかも知れませんが、手間を掛けた割に結局汚れるので、以前オートサプライヤーさんがやっていた外側にマスカー(養生紙)を貼る方法にしています。垂れるのは防げませんが缶は全く汚れず、紙を折り返しておけば下にも垂れませんからこの方が確実です。

この方法だと全く汚れないし下にも垂れないので気に入っています(先ほどの養生紙を剥がしただけで拭き取ってすらいません)。

 と言う訳でミッドナイトパープルⅡを塗布します。普通のベースコートです。

しっかりウェットに塗り込むと、乾いた時に表面がツルンと平滑になります。この時点で肌が荒れていると幾らクリアーを綺麗に塗っても完全硬化後に艶が引けてしまいます。

フィン部に貼っておいたマスキングを剥がし、

この後の研磨で周りを傷つけないよう養生し、

#120→#180→#240→#320→#400→#500→#800と研磨してアルミ素地を光らせます。ペーパーは全て新品を使うのが肝でしょうか(光らせて終わったと思たったら傷が残っていた!という事態になり最初からやり直しになるのはとてもダメージが大きいです)。

タッククロスとエアーブローをしてしっかり研ぎ粉を除去し、

露出したアルミ部に密着剤を塗布し、最後にクリアーを塗って本塗り完了です。大変お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

 塗り肌が残らないよう遅めの硬化剤とシンナーで対応しています。

 塗着後のクリアーがよくレベリングするよう、ガン距離もかなり近づけて塗っています(3~5cmくらい)。

ちなみにガンを離して塗る込むと膜厚が付き過ぎてクリアー表面にピンホールのようは穴が開きます(ワキ)。表面が先に乾いて内部の溶剤分が揮発する時に穴を残してしまう現象ですね。ガンを近づけて塗れば、膜厚を抑えつつ塗り肌の少ない仕上がりになります(念のためですがこれは体の新車肌の再現とは全く別です)。

 この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!