ロータスエンジンカバー用凸文字作成 【切削編】

lotus67 前回に引き続き、「レーザー加工」「鋳造」「切削加工」については本業ではありませんのでいつもの日記の方では無くこちらの社外記での紹介とさせて頂いています。ご依頼頂くのは塗装の付帯作業の場合のみで、これらの事を単体で受け付けてはおりませんので何卒ご了承下さいませ。

という事で、先日鋳造して出来上がったロータスとエリーゼの金属製ロゴはそのままだと余分があるので今度はそれを削って成型します。ちなみに車のヘッドカバーの凸文字も最後はこれと同じように切削加工されているんですよ(といってもあちらはヘッドカバーごと削っている訳ですが)。

lotus68 切削加工のやり方は簡易的なフライスみたいな感じで、一般的なボール盤(ドリル台)に市販のスライドテーブルを固定しています。ドリルの刃は普通の穴を開ける物とは違って横方向に削る為の刃で(エンドミル)、刃の位置はそのままで加工品の方を動かすといった感じですかね。X軸とY軸を動かす時に回すハンドルはまるで潜水艦の潜望鏡みたいで中々楽しいです。

lotus70 表側は表面を均す程度なのでそんなに掘る必要は無いのですが、この時操作を誤って一部を深く掘り過ぎてしまい、なので全体的にそのラインまで削り落としています。といっても元々の厚みが6ミリでそんなに要る筈もありませんから仕上がり的には全く問題ありませんのでご安心下さいませ。

lotus69沢山削らなければならないのは注型した裏側の方で、先日紹介したように「蓋」を閉めるのを失敗したので注ぎ込んだ部分に大量の金属が残っているのです。これを全部ヤスリで削るなんてあり得ませんよね。

road (1 - 1)-10ちなみに以前はこれを、クリリンが使う気円斬みたいなメタルソーなる刃を使ってカットしたのですが、その方法だと最後まで文字を固定出来ないので今回はこれを使わず、先ほど紹介したように木枠に着けたままの状態でエンドミルで削る方法にしています。この辺の機械加工についてはズブの素人ですので何事もやってみないと判らないのですが、それだけに中々楽しい作業でもあるのです。

lotus71 と言う訳でこんな感じで裏に溜まった金属を削り落とし、文字だけの状態にしました。型枠がそのまま固定台になるので今回はとても安定して切削作業が出来ています。

ちなみに削り落とした分の切子は回収していて、溶かしてまた再利用する事が可能です(勿論今回もそうしてます)。

lotus73-1そしてジャジャーン!と、自家製鋳造凸文字エンブレムの完成です。使わなかった木型と並べて撮ってみました。

lotus72 まあ何のことは無い物なのですが、好きな形をデータから起こして作れるので、例えば「Lのところ人を立たせてくれ」と言うリクエストも可能ですし(しかし今回のサイズ的には無理です)、勿論自分の会社のロゴなんかも作れます。

何よりも私が楽しいのは、子供の頃からずっと思っていた「こんなのが出来ればなぁ・・・」と言うのが全部自分の手で作れるのが魅力的なんですよね。

lotus73当初、筆記体を鋳造で作るのは面倒かと思っていたのですが、実際にやってみると文字の全て繋がった一体物になっているので、今回のように出来上がった物を何かに貼り付ける作業ではとても楽なのが判りました。むしろLOTUSの方がバラバラになってしまうので並べるのが難しいですよね。

という事で次はいよいよこれらをアルミプレートに貼って樹脂製のエンジンカバーに取り付けます。こらからの作業は本業の方に入りますのでいつも通り日記での紹介になる予定です。

尚、次回の鋳造はBMWのヘッドカバーに貼り付ける為のALPINAのロゴと、あとはそれとセットのサージタンクにはショップさんのオリジナルロゴが付くかもです。うーん、楽しみですね!(なんだか一人で盛り上がっていてすいません・・・)。

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