自転車フレーム タッチペン作成

 当工場にルートで回ってくれているクロネコヤマトの方が、少し前に自転車を倒してフレームに傷を付けてしまったとの事で、休日を利用して該当の個所を見せて貰う事にしました。

念の為ですが、通常は当工場に直接のご来店頂いても対応は出来ませんのでご注意下さいませ。

また現在はタッチペン単体での販売は行っておらず、「塗装の御依頼を頂いた方のみ」の対象となっております。何卒ご了承下さい。

 この日はサーモスの塗装ワークショップを行っていた日曜日で、丁度クロネコヤマトの方もお休みの日だったのでわざわざ遠方より自転車を漕いで来て頂きました。例の大雪になった日の前日で、この日は朝から天気も良くて幸いでした。

 色はオレンジパールで、カーショップなどでタッチペンも探したらしいのですが、やはりと言うか似たような色は売っていなく困っていたそうです。細い線状の傷が無数についています。

 ただこういった傷はタッチアップで直すのは難しく、大抵の場合は「やらなきゃよかった・・・」と言う事になります。

綺麗に直すにはやはり下地処理(削り落とす作業)からから行い、厳密な調色作業を行った上でしっかりとした塗装をする事が必要で、ただしそうなるとこれだけの傷でも数万円は掛かりますから、綺麗に直すのが目的では無く、「今より多少は目立たなくなれば」と言うくらいに考えておく必要があります。そもそもそんなに簡単に直ったら当店は存在していませんので・・・。

 塗料はいつものSTANDOXを使い、イエローとオレンジと赤の原色に、イエローパールとオレンジ系の着色メタリックを混ぜてそれらしい色を作ります。

ただしこれは調色と言う程の作業では無く、5分程度で行う簡易的な色の作成です。

実際に調色を行うにはスプレーガンを使って色板に塗装しなければならなく(見え方が全く違います)、またそういった作業には数時間を要してしまう為、簡単な色でも1万円程度、面倒な3コート塗装だと3万円以上のコストが掛かります。タッチペンにそこまでのコストは掛けるのは現実的では無いかと思います。

参考までに調色作業を行った時の記事を紹介しますね。

Dino 調色作業

色板の作成(塗装)を御依頼頂ければ、それの付帯作業と言う事でタッチペン等塗料の販売も可能です。

自転車フレーム 調色作業

自転車フレームは配合データが無く、さらにそれが3コート塗装となるとかなりの手間が掛かります。

PINARELLO ONDA FORK

調色作業を行ったとしても全く同じ色を作る事が出来る訳では無く、さらにボカシを入れる事で色の相違を感じられなくするようにします。塗装の基本です。

タッチアップをする前には軽くコンパウンドで傷の周りを磨き、シリコンオフとナイロンブラシで脱脂清掃後、毛先の細い面相筆で傷の部分に色を塗りました。

ちゃんとした塗装では無いので当然綺麗には直りませんが、何もしなかった状態よりは目立たなくなったとオーナー様は非常に喜んでいました。ただし勿論ですが傷の痕、凸凹はしっかり残ります。

出来上がった塗料は小瓶に入れて、またそのままだと濃過ぎるかも知れないので希釈用&筆の洗浄にも使えるようベースコートシンナーも用意しました。

また今回のように傷が細いと普通の筆では余計に被害が広がるだけなので、当店推奨の極細面相筆もご用意しています。

通常タッチペン用塗料を単体での販売はしていませんが、同じようにお困りの方はいらっしゃると思うので、サーモスの塗装ワークショップを行う時に一緒にこういうのも出来ればと思っています。

こちらは先日開催したサーモスの塗装ワークショップ(模擬)の光景で、タッチペンの塗料は当方が作成しても良いですし、せっかくなのでこんな感じでご自身で色を作って頂くのも面白いかと思います。

これなら1時間くらいの作業で、シンナーとセットにして¥2,000くらいで提供できるのでは、と考えています。

念の為繰り返しますが、通常タッチペン用塗料だけの販売はしておりません。ここで紹介しているのは業務外の事で、またどれも未定の事案であります。

尚、2月中に従弟とサーモス塗装の模擬ワークショップを行う予定ですので、タッチペン作成くらいであれば対応が出来るかも知れません。確定では無いので何とも言えませんが、出来そうであれば一応事前にこちらでご案内し、当日受付(事前予約不要)と言う形で対応したいと思います。

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