ポルシェ「CS」エンブレム制作

先日塗装の仕事でご依頼頂いたポルシェ純正CSエンブレムです。制作に関しては仕事では無く私的な趣味となりますので、日記では無くこちらの社外記での紹介となります。

まずは輪郭のデータを作成する為、スキャナーでPCに読み込みます。

その画像を基にベクトルデータを作成し、

今回ご指定頂いているサイズ=RSのエンブレムに合わせます。

ちなみにアクリル板をレーザーでカットするとその部分が燃えて消失してしまう為、少し大きめにしておきます。0.2mmオフセットしておきました。

そのデータを使って、

アクリル板をレーザーカットします。厚みは既存の物に合わせて3mmとしています。

その後CとSの間にある溝をペーパーで彫ったのですが、RとSのように単純な形状では無かった為に断念し、

改めてその部分もデータを作る事にしました。

一旦CSの形状にレーザーカットし、続けてこの形を今度はレーザー彫刻します。

レーザー彫刻はスピードやパワーによってその深さが変わる為、

幾つかのゴミを生成した後、

完成しました!

CとSの間に溝が出来ているのが判るかと思います。

形状としては元のCSをそのままに、

ただし今回はRSのようにフラットに近い形とします。

ちなみに本番の作業はまだこれからで、むしろここからが手間の掛かる作業となります。

具体的にはカット面を均し、角の面取り、サフェで全体の形を整えて艶消し黒で本塗り、少しサイズを小さくした両面テープも作成して貼り付けるようにします。

この後は通常の塗装作業となりますので、そちらは日記の方で紹介したいと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

9mm有効ボード用 ドライバーホルダー作成

先日自宅の作業場(塗料置き場)に設置していた有孔ボードですが、工具の固定方法は穴にボルトを挿しただけだったので、ドライバー等の細い物に関しては固定がし難く、

なので寸法を測ってデータを作成し、

厚さ5ミリのアクリル板をレーザー加工機でカットし、

それぞれのパーツを組み合わせて棚板を作成しました!

もっと長い物も作れますが、とりあえずテストという事で6個Ver.としています。44

それを自宅に持って帰り、仮合わせをしてみました。

最初は一段だけでやろうとしたのですが、それだけだと非常にバランスが悪く、なので途中からは2段に、

また出し入れし易いよう、上の段には切り込みを入れてみました。穴のサイズもそれぞれ変えてグラつきも抑えるようにしています。

実際に使ってみた感じはかなり良いので、まずはこれを基本とし、細いピックツールやスパナ、ペンチ等、色々な物が固定出来るフック&棚板を作成してみようと思います。9mm厚用のは余り種類が無いみたいなので、キットにして販売したら多少なり需要があるかもですね(という事を老後にやりたくて今色々試している訳です)。

SHURE SUPER55ガイコツマイク 分解~ワッシャー作成

先日塗装のご依頼でお預かりしております、SHURE SUPER55ガイコツマイクです。

今回はこちらのボルトナット部の塗装もご依頼頂いておりまして、

ただここに使われているワッシャーが緩み止め防止の菊座金(歯付きワッシャー)の為、

母材にその歯が食い込んでしまいますから、動かすたびに塗装が剥がれてしまうと言う事で、何か対策を考えていて、

今回はこの部分のプラスチックワッシャーを作ってみようと思いました。CORSAIRのPCケースを塗装した時に作った物と同じ感じですね。

外径と内径を測ってデータを作成し、

1mm厚の透明アクリル板をレーザー加工機でカットします。完全な透明では無く濁っているのは保護フィルムが貼ってあるからです。

出来上がったプラスチックワッシャーです。

試しに装着してみると良い感じで、ただ実用面ではどうなのか判りませんから、最初に着いていた歯付き座金も普通に塗装し、どちらも使えるようにしておこうと思います。

と言う訳で本体の分解作業も完了しました。

今回作った透明ワッシャーは塗装はせず、ただ本体はゴールドの艶消し仕上げなので、それに合わせるようウェットブラストを掛けてマイク本体と同じ様に艶消し=曇りガラス風に仕上げようと思います。

BMW ALPINA B3Sエンブレムの両面テープ作成②

先日に引き続き、BMW ALPINA B3Sの文字エンブレムを貼る為の両面テープと、それを車体に貼る為の転写用台紙の作成となります。

ロゴの字間については、オーナー様より頂いた画像を参考に位置を決めています。

オーナー様にもご確認をして頂き、これで各文字の位置が決まりました。

そのデータを基にしてサイズを0.5mm大きくし、位置決め用のマスキングシートを作成します。

枠を残し、エンブレムを貼る部分を剥がします。

古い両面テープを剥がしたエンブレムと、それを一回り小さくカットした両面テープ、そしてそれを車体に貼る為の転写用の台紙が全て揃いました。

今回のエンブレムは枠に一段高くなった壁があり、その内側に両面テープを貼る必要があります。横から除いた時に両面テープの側面が出来るだけ隠れるようにですね。

そこに、レーザー加工機でカットした両面テープを貼り付けます。

そして台紙を剥がします。

外枠の壁の内側に両面テープが収まっているのが判ると思います。

それを、位置決め用の台紙に貼り付けていきます。

所定の位置に貼ったら、台紙のマスキングシートを剥がします。

マスキングシートは位置決め用のガイドだけなのでそちらは廃棄し、台紙を残します。

横から見ると少しだけ隙間が空いていて、両面テープが被着面(車体)に当たるのが判ると思います(ここに隙間が無いと車体に両面テープが届かず剥がれてしまう恐れがあるのでNGです)。

そして転写用のアプリケーションシートをカットします。

エンブレムを清掃し、エアーブローを行って埃を飛ばします。

そして転写用のアプリケーションシートを貼って完成です。

自分自身で貼るのならば通常のマスキングシートでも良いのですが、見えるという点で透明な粘着シートを使用しています。アプリケーションシートは糊残りがしないので今回のような使用に適しています。

  今回のような両面テープ作成だけの作業は受け付けていなかったのですが、いずれ今の工場を返して自宅または郊外など極小規模で仕事を続ける際、こういった仕事もやっていこうと考え、承らせて頂く事にしました。または今の工場のスペースを間貸しする等した際、こういった事が得意なメンバーに依頼する事なども出来ますし。

ただ費用は決して低くは無いので、ご依頼に至る事は今後も極稀になると思います。