セロー用ステアリング&ハンドルガード結晶塗装

少し前にネットオークションで購入していたレンサルのアルミハンドルです。

新品で買うと¥13,000くらいですが、送料含めて¥2,000くらいでゲット出来ました!

安かった理由はこれで、元々は赤アルマイト仕上げだった物が、紫外線によって激しく褪色しています。普通の方からすると使い物にならない(使いたく無い)かも知れませんが、強度的には全く問題無く、そもそも塗り直すのが前提の私としては良い物を安価で入手出来てとてもうれしいです(というより新品を買ってしまうと塗るのが持ったいなくなってしまうのでダメなんです…)。

比較的安いアルミハンドルも売っていますが、レンサルのそれは肉厚がしっかりしているので安心です。

と言う訳で、先日仕事でサンドブラストを行う機会があったので一緒にこちらもやらせて頂きました。その他プラスチックパーツも同時に行います。

リン酸処理もしたかったのですが、丁度その時は仕事で結晶塗装を行う案件があったので、そちらの本塗り前のテスト用という事で一緒に塗ってしまいました。

膜厚がつきすぎると諸々のパーツが嵌らなくなってしまう恐れがあるので、薄く、しかし結晶目がしっかり出るよう満遍なく塗り込みます。

その後熱を入れて焼付けると、

良い具合に結晶目を出せました・・・!

しっとりとして細かい結晶目に仕上がっています。ここまで目が細かいと素地の粗が目立ってしまいますから、打痕とかが無かったのが幸いでした。

ゴールドアルマイトだったハンドルブレースも一緒に塗っています。と言うかレッドアルマイトにゴールドの組み合わせって、どれだけ派手な車体だったのか・・・。

こちらも良い具合に結晶目が出ているかと思います。

そしてこちらはハンドルガードです。まだ森の中を走りに行く予定は無かったのでそもそも必要無かったのですが、冬の寒い風から手を守る為にハンドルカバーを装着しようかと思って試しに買っていた無メーカーの安物品です。こういうのだと新品でも躊躇無く塗れるのが良いところですかね。

と言う訳で、今回それらのプラスチックパーツも一緒に結晶塗装を行いました。

ハンドルカバーの表面にはカーボン柄の凸凹があり、それも結晶目で塗り潰してしまおうと思っていましたが、結晶目が細かすぎた為にそれらは残ってしまっています。まあでもこれはこれで面白いので良いかもですね。

こちらはフューエルタンク下、カウルの内側にある小物入れの蓋で、既に別の物を着けて余っていた物です。上手く結晶目が出ていないので本来なら塗り直しになる物ですが、これは本当にテスト用の物だったという事と、装着する場所は奥まっていて目立たないのでこのまま試しに装着してみようと思います。

そして予備で購入していたライトカウルです。こちらと同型の部品は以前艶ありの仕様で塗装を終えていますが、やはりここも結晶塗装にしたい!という事になり、割れた中古品を買ってエポキシで直し、サフェは使わずそのまま結晶塗装としました。

その他のパーツは別途艶消し黒等で塗ろうと思っているのと、どうせならブリッジも塗りたいので、取り付けはもう少し先になりそうです。

セロー250カウル 結晶塗装

先日購入したセロー250(DG17)の新品カウルは、

その後スタンドックスの新しいクリアーをテストする為に光干渉型のパール(当店規定H01R)を使って艶ありの塗装を施しました。

そして元々着いていたカウルですが、これらは全体に傷があるので、以前行ったライトカウルと同様、素地の粗を目立たなくしてくれる結晶塗装を施す事にしました。

既存のシールは剥がし、

その後結晶塗装を施したのですが、

見事に失敗しました・・・。

理由としては、細かい結晶目を目指したばかりに塗膜が薄過ぎ、ちゃんと模様が出なかったのです。

ただこれも、この後に行う本番(御依頼品)の為のテスト塗装という意味があるので、これはこれで十分に役に立ってくれています。お陰でこの後に塗ったVMAXのヘッドカバーは一度の塗装で上手く出来ました。

そして後日、再び結晶塗装の黒に挑みました。先日日記で紹介したトヨタ2000GTのヘッドカバーを塗る前の練習用として使用しました。

がしかし、今回も一部結晶目になりきらなかった箇所があって、本当は塗り直したかったのですが、自分の物なのでとりあえずこれはこれでOKとする事にしました。

まあでも全体の結晶目自体はとても細かく出来たのでこれはこれで気に入っています。ガンの口径をもっと小さくして塗り回数を増やすのが良いかもですね。

あとはお正月に買ったブラックラビットガチャで色が被った物を、こちらもテスト的に結晶塗装を施してみました。

逆にこちらは塗り過ぎで、物のサイズに対して結晶目が大き過ぎています。最初は「塗れば模様が出る簡単な塗装」と思っていましたが、今では普通の塗装(艶あり)より数倍難しく感じいます。全く終わりが見えません・・・。

ちなみに結晶塗装は通常の2液ウレタンと違って「熱を入れない限りいつまでもベタベタ」という特徴がある事から、ブースの床がとても汚れやすいという特徴があります。なのでいつもは床にだけビニールを敷いていましたが、今回は塗装台の両側にビニールを吊るして壁を作ってみました。

結果としては上々で、もしかしてこれなら塗装ブースの貸し出しも可能になるのでは?と感じました。ブースは使っているよりも使っていない時間の方が遥かに長いのですが、周りを汚されるのがとても嫌で、ただこれなら無用にミストを撒き散らせられませんから勝手が判っていない方でも大丈夫かも、と思った次第です。バイクのカウルを持ち込んで自分で塗装!なんて事が出来る日がいつか来るかもですね(私としても将来的に自分で塗装する以外の収入を考えなければなりませんし)。

そして後日、塗装したカウルを自宅に持って帰って換装しました!シンプルでめっちゃ格好良い!

ちなみにこちらが元々一時的に取り付けていたH01Rの艶あり仕様で、単品で見ると良いのですが、車体に装着するとフューエルタンクのオレンジと相まって配色のバランスが崩れてしまってちょっと残念な感じです。なのでこれに関してはタンクを黒系の塗装(黒の結晶塗装!)にしたら改めて採用してみるかも知れません(多分しなさそうですが・・・)。

よく見れば(よく見なくても)結晶目がムラっぽくなっているのが否めなく、なので当面仕事としてカウルパネルを結晶塗装で受け付ける事は無いですかね。

ホイールのオレンジと結晶塗装の黒との配色&質感はとても気に入っているので、取り敢えずこの方向で進めていこうと思います。折角傷を直したライトカウルを使わないのは勿体ないですが、それも合わない気がするので、こちらも新しい部品を用意して結晶塗装にしようと思います。レーサーレプリカに比べてカウルの取り外しが本当に簡単なのでまさに1/1のプラモデルといった感じで楽し過ぎますね!

車載工具入れ 結晶塗装

先日バイク(セロー250)に取り付けていた後付けの汎用小物入れ=車載工具箱ですが、

そのままだとプラスチックのチープ感が強いので、

ご依頼品の塗装のついでに、濃いめのグレーの結晶塗装を施しました!

未塗装の樹脂素地に比べると大分良い雰囲気になったと思います。

が・・・、

実際にはこちらは失敗の塗装となります。

というのも、

思ったよりも結晶目が出せていなく(結晶目が細かく)、パーティングラインはそのまま見えてしまっていますし、

元々樹脂の表面にあった梨地模様もそのまま残って見えてしまいます。膜厚が足りなく、結晶目がちゃんと出ていない状態ですね。

が、これはこれでOKで、というのもこちらは本塗り前のテスト用として塗った物で、これでまず結晶具合を確認し、その後塗り方を修正して本番の御依頼品の塗装に挑んでいます。いつもはこれを色板等で行っていますが、面積が大きく形が立体的なお陰でより本番に近い塗装ができ、これはこれで中々良い使い方が出来たと思っています。おかげでご依頼頂いた製品(VMAXヘッドカバー)の方は良い具合に結晶目を表現できたと思います。

ちなみにどちらも予備用で、現在は何も塗っていない太い方が着いていますから、取り敢えずそれと今回塗った物を交換し、また本塗り前のテスト用と使用、今回失敗した物もペーパーを掛けてまたテスト用として使おうと思います。

こんな感じで私物を本塗り前のテスト用として塗れるのは中々良い方法だと思いますので、今後も同じように使えるよう他も何かしら用意しておこうと思います。

焼付型チヂミ模様塗料 小分け販売

少し前に知り合いの塗装屋さん(GUNさん。笑)に頼まれて販売した塗料です。

左から、キャンディーゴールド様に調合した「イエロー:オレンジ=5:1」、「キャンディーイエロー」、「STANDOX MIX571(原色黒)」、「結晶塗装 赤」です。

キャンディーオレンジとイエローに関してはハウスオブカラーでは無く、知り合い塗装屋さんから1リットル缶に小分けして売って貰っている物です。なので商品名と言うのが存在していません(恐らくは製造元が一斗缶から小分けしている物で、正規の商品名と言うのを私は知りません)。

黒に関しては、GUNさんが使っている塗料の黒だと隠ぺい力が弱いらしく、わざわざSTANDOXのをご希望されました。他のメーカーのベースコートに比べると臭いので苦情が来なければ良いのですが(笑)。

そして結晶塗装の赤ですが・・・、

折角なのでうちも販売する事にしました(笑)。

実は15年前には既にこれの小分け販売をしていたのですが、本業(自動車補修塗装)が忙しくてそれどころではなくなり、その後色々あって止めていたのです。

今回GUNさん用にとりあえず当時のパッケージを使って造ったので、だったらという事でウェブショップに並べる事にしました。

 塗料自体は大泰化工社の「焼付型リンター」なる製品で、一斗缶で購入しているそれを、こちらの250ccのボトルに小分けしただけです。主剤200ccに対して同社の専用シンナーを20%=40cc入れてあります。

商品についてはオフィシャルサイトのこちらのページをどうぞ。

当店の場合はこれ専用のシンナー(リンターシンナー)を使って希釈していますが、当初は「洗浄用シンナーで大丈夫ですよ!」とオートサプライヤーさんに言われてそうしていたので、自家塗装等でそんなに拘らなければ手元にあるウレタンシンナーやラッカーシンナーで構わないと思います。「どうしても!」という場合には専用シンナーも販売可能です(ただそれよりも何度も塗って技術を向上させた方が良いと思います)。

結晶塗装を行うと、こういった仕上げの塗装が出来ます。

ただし塗料を硬化させる為に120℃~170℃程の熱を30分ほど掛ける必要があるので、その設備が無いと難しいと思います。ネットで見てみるとストーブの上に置いたりしている姿もありますが、気温の低い冬場などは意外に温度が上がらなかったりするのでお気をつけください。

結晶目は塗り方や熱を入れるタイミングで変わります。全体を均一にしっかり塗り込むと、比較的綺麗に仕上がります。簡単に考えると至極簡単な塗装なのですが、難しく考えると全く上手く出来ない塗装でもあります。

ちなみに当時よく買ってくれていた方は、ドラッグレースで使うホイールのビード部分にこれを塗っていたそうです。スタート時にタイヤが空転してしまう為(!?)、それの滑り止めに使っていたのだそうで・・・(恐)。

ちなみに今回ご購入頂いGUNさんは、自宅に乾燥炉を持っているので結晶塗装も普通に使える!と言う訳です。

GUNさんについては以下の記事が判り易いかと思いますので宜しければどうぞ。

マスキングシートを届けついでに

さすがにヘッドカバーを塗るのは難しいかも知れませんが、ちょっとした箱に工業用ドライヤーなどを入れて小物を塗るくらいなら楽しめると思います。宜しければご検討くださいませ。

焼付型チヂミ模様塗料 黒

焼付型チヂミ模様塗料 赤