色相環新色作成

当店で使う塗料は自動車補修用の為、それ故に既存の色見本は比較的地味な色=自動車ボディカラーがメインとなりますから、塗装の対象が車から小物全般になった初期の頃はパントンカラー=印刷を塗装に変換した色見本の作成などに勤しんでいました。

その後パステルカラーやグレーなどの色も本も作り、

さらには補色などを見やすい色相環の色配合データも作成しました。

出来上がったのがこちらの塗料で、

その後それらを使ってキーホルダーや、

色相環の形を模した時計なども作成したりしました。

お陰様で念願だった「受注して塗る」スタイルから「塗った物を売る」と言う事も出来るようになりました。後者はまだ趣味の範囲ですが、これなら技術レベルが落ちた老後でも塗装を仕事として続けていけるのではと考えています。

と言う訳で今回新たに色相環の新色を作る事にしました。

元々作っていた色相環は極力彩度を落とさないビビッドカラーでしたが、

そこから彩度を下げたライトトーンや、

さらに淡い色のペールトーンの色相環を塗装で表現してみよう!と思った次第です。

色は単純に既存の色に白を加えれば出来るという事では無く、

それぞれを見本に合わせ、且つ他の色との兼ね合いも見ながら、さらには添加する質量をデータとして記録していく必要があります。一度足した分は引く事が出来ないので、ダメなら一旦捨てて(実際には捨てず下塗り用として取っておきます)一から作り直していきます。

配合データを残すために計量しながらの作業になりますから、まあまあ時間が掛かります。なので仕事が終わってから毎日1~2時間掛けて少しずつ作っていきます。

とりあえずこんな感じで7色程出来ました。

続けて暖色赤系の色を作ります。

こちらはグリーン系です。最初に作ったビビットな色だとそれぞれはっきり色味が違うのが判りますが、今回のペールカラーだと彩度を落とすと色相の差異が判り難くなるのでかなり微調整を行っています。

結果、先ほど掲載した青の3色は全てボツにして新たに作り直しました。上の画像だと右から左にいくに連れて赤味が増していく感じです。

最初のビビットカラーでは色見本(画像のRGB)を参考に極力彩度を落とさないよう色を調整しましたが、今回は隣合う色=類似色の違いが判るようにしました。

ボトル用のラベルも作りました。上の画像だとRGB値になっていますが、これとは別に配合データを記載した仕様もあります(そちらは当店用ですね)。

ただまだこれで終わりではなく、次はそれぞれの配合データ通りに色を作って今回の色との差異を確認、その後実際に12色を塗ってみてバランスを見て問題無ければ完成!といった感じになります。

塗料が完成したら色相環時計や色見本キーホルダーのパーツ、ベアブリックなども塗っておきたいですね(後で12色を塗るとなるとかなり大変なので…)。

ちなみに私的には大人な雰囲気のグレイッシュトーンも遣りたく、こちらはソリッドカラーではなくメタリック系、もしくは見る角度で色相が変わるクロマ系のパールを使っても面白いかと思っています。

まだまだ塗装でやりたい事があるので、このまま死ぬまで楽しく続けていけそうですね!

色相環キーホルダー ウォルナット仕様 完成

先日紹介していた、ウォルナット無垢材を使った色相環の色見本キーホルダーです。

一つずつ木目が違うので、こちらは実物を見てから購入して欲しいと思い、販売は今年の5月に開催されるデザフェスでの出品を考えていましたが、「欲しいけど遠方で買いに行けない」という方がいらっしゃったので、ウェブショップでも販売する事にしました。尚、そちらでは「天然木を使用しているため、1点ごとに木目は異なります。木目は選べません。ご了承くださいませ。」という注意事項を記載しています。

ウォルナット仕様は数種類あって、とりあえず一番安価な仕様=オールウォルナットと、こちらの結晶塗装の2種類をウェブ販売する事にしました。

ウォルナットを使った背板に比べるとこちらの結晶塗装の方が手は掛かっていますが、これらは「本塗りの前に結晶目を見る為の練習台」みたいな感じで塗っているので、実はそんなにコストは掛かっていません。採用しているのも綺麗な結晶目が出た物だけを使っていて、普段仕事でやっている「お預かりした物を施工する一品物」に比べれば失敗が許されるので精神的には非常に楽なのです。手休め的に出来る丁度良い息抜きになっていたりもします。

ちなみに当初購入していたウォルナットは厚さが2ミリまでだったのですが、

その後1ミリ~1.5ミリまでの物を作ってくれたので、

それを背板とした、こちら「オールウォルナット」の仕様が出来た感じです。

私的にはメリハリが無いのでそんなに好きでは無いのですが、

天然素材が好きと言う方は結構多いので、一般向けとしては良いのかも知れません。私的には塗る箇所が少なくて助かるのですが(笑)。

尚、これがアクリル板の場合はレーザー彫刻しただけでは駄目で、その跡に彫った溝に塗料を入れる必要がありますが、ウォルナット材はその焦げ目だけで線が表現出来るので、これも楽でとても助かっています。

ちなみにTwitter(X)を見ていて気付いたのですが、「製造は外注任せ」と言う方が結構いらっしゃって、加工は勿論ですが発送までを外部委託、本人はアイデアと設計だけしかやっていないようなのです。確かに量を作って利益を上げるのならその方が良いのでしょうが、私的にはやはり自分の手で最初から最後までをやり遂げたいですかね(うちの口座残高が一向に増えない理由の一つがこれなのだと…)。

色相環キーホルダー ウォルナット仕様

ほぼ完成形に至った色相環キーホルダーですが、

その後2ミリ~3ミリ厚のウォルナット無垢材を入手したので、これを使ったウッド仕様のキーホルダーを作成する事にしました。ただそのままだと仕上がりが悪くて使えないので、ダブルアクションサンダー#80→#120、手研ぎ#120→#180→#240で目を均しています。

アクリル板の場合は予め台紙が貼っていますが、この場合は木素地が剥き出しなので、焦げ目がつかないようマスキングテープを貼ってからレーザー加工を行います。

レーザー彫刻&カットで裏と表のパーツを切り出した状態です。この後このマスキングテープを剥がす作業は結構面倒なので、これは持ち帰って作業するようにしています(自宅での作業は工賃として考えない為)。

アクリル板に比べて良い点としては(楽な点としては)レーザー彫刻した所が焦げて色が濃くなるので、この後溝に色を入れなくて良い事です。材料費は高くつきますが、作業が楽になる分コストを落とせています。

出来上がった枠に結晶塗装の黒を塗った背板と、ミラーアクリルのキャンディーカラーピースを取り付けて完成です。渋くて良い感じですね!

こちらはそれぞれの色相環ピースを違う仕様にした物で、手前からソリッドカラー、メタリックキャンディーカラー、ミラーキャンディーカラーとなります。私的な好みとしては木目にはメタリックキャンディーが合いますかね。

さらに薄い板=1mm厚のウォルナット材を入手したので、背板もこれで作ってみました。オールウォルナット仕様ですね。

裏側のデザインは既存と同様で、色相環のそれぞれの色をRGB値で記しています。

当初はこの木目が製品毎にバラつきがあるので気に入らなく(私的にはiPhoneのようなカチっとした個体差の無い工業製品的な品質が好きです)、幾つか作ってはみたものの製品化をする予定は無かったのですが、ワークショップを開催した時に参加された方々からの評判が良かったので考えを改めた次第です(毎回これな気がしますね…)。

その後もウォルナット材の入手を安定して出来ているのである程度の数を制作出来ましたから、デザフェスの前にウェブショップでの販売も検討しています。販売日時についてはTwitter(X)で事前にお知らせしていますので、もし宜しければそちらもチェックして頂ければと!

色相環キーホルダーウッド仕様作成

以前テスト的に作っていたウォルナット枠の色相環キーホルダーですが、当然ですが使う木はどれも模様が違いますからどうしても仕上りにばらつきが生じてしまい、それが嫌でその後お蔵入りにしていました。よく言えば「どれも違っていて世界に一つしかない」になるのかも知れませんが、私的には一番良いと思った物とイマイチな物が同じ商品になるのが嫌なんですよね。iPhoneのようなカチッと整った高レベルな物を、個体差無く作れる方が好きです。

と言う事ですが、先日行ったワークショップでかなり評判が良かったので、気を取り直して(笑)こちらを増産する事にしました。材料費的にはアクリル板に比べるとかなりのコスト高になってしまいますが、彫刻した文字の部分を塗らなくて良い分で相殺しています。

そのまま彫刻&カットすると木の表面が焦げるので、マスキングテープをからレーザーで加工しています。

その他背板も在庫が無くなっていたので増産しています。

これも初期の頃からすると大分改良されていて、作れば作る程完成度が上がっていくのは楽しいところでもあります。

 

こちらはホログラムラメ仕様です。

自宅でネチネチと作っていたのですが非常に効率が悪いので、工場で纏めて作る事にしました。

通常ラメとなると黒やグレーやシルバーを下に塗ってからその上に重ねるのが一般的ですが、私的に粒子感の隙間から見えるそれが気になるので、「ラメで完全隠蔽させる」といった手法をとっています。非常に膜厚が着くので一般的な塗装面では出来ませんが、透明アクリルの裏から行うのでこれが出来ます。ただ行程が増えるのでこんな事は誰もしないと思いますが…。

裏側のラメが完了したら表側にクリアーを塗ります。ちなみにこの後これらは殆ど廃棄となりました(笑)。前からどうも変だと思っていたのですが、沈殿したラメが素材(今回の場合アクリル樹脂)に到達すると、そこで密着性が低下してしまうみたいなんですよね。なので今は一度クリアーを塗って完全硬化させてから再度足付け処理をしてクリアー→ラメ→クリアーを繰り返して仕上げています。さらに面倒くさい事に・・・。

 他にはいつもの結晶塗装バージョンも作成しています。

もちろんこれ単体で塗っていたら会社が破綻してしまいますので、仕事の御依頼品と一緒に、本塗り前のテストピースとして塗るようにしています。この時はフェラーリのエンジンルーム内に装着されるアルミプレートを塗りました。

同じ色相環のピースでも、それぞれに組み合わせる枠や背板のパーツによって全然雰囲気が変わるのが面白いですよね。

来年の5月に開催されるデザインフェスタNo.59に抽選したので、これらのキーホルダーはそちらで販売する予定です。ウェブ販売を希望されている方も居らっしゃるので何とか200個は作りたいですね!(なので最近寝不足です…)。