F50ブレンボキャリパー 凸部研磨

 先日Ferrariのロゴデータを作成していたF50ブレンボキャリパー一式です。付属品を外しました。

ロゴに関してはオーナー様にご確認頂き、若干ですが修正してこちらで決定となります。

また今回のご依頼ではこのようにキャリパーの一部を加工する作業も承っておりまして、

 今回はこの状態までオーナー様に作業をして頂きました。

板金塗装屋さんなら判ると思いますが、ベルトサンダーは扱いに慣れていないと局所的に削ってしまう為、今回は当て板とペーパーを使って対応して頂くようお願いしました。

結果的にはまだ削り足りないのですが、ここまでやって頂けているだけでも十分助かります。

 ベルトサンダーは局所的に使えるので便利な反面、その特性から傷の入り方も深いので塗装前の作業ではちょっと気を遣います。

昔は3万くらいはしたのですが、今は無メーカー品が安く売っているのでDIYとしては便利な道具ですかね。

 と言う訳で両端の段差だけベルトサンダーで粗研ぎし、

 その後はシングルサンダーを使います。画像の工具は比較的小さなアングルサンダーで、装着しているペーパーは3Mのロロックシステムです。ペーパーと台座が一体になっているのでとても使い易いのが特徴ですかね。ただし嵌め込みが甘いと回転を止めた時に竹とんぼ宜しくビューンと地面を転がって行ってしまうアレですが(元同業者じゃないと判りませんか。笑)。

 径が小さいサンダーなら細かい箇所を削り易く、ベルトサンダー程局所的に掘らないので安心です。

尚、「o」の上当たりに有る「←」のマークを削らないよう、ガムテープの下には薄い鉄板(ブリキ製の色板をカットし物)を挟んであります。ガムテープだけじゃあっという間に貫通してしまいますので(アルミテープでも同様です)。

 その後は当て板にペーパーを貼り、手研ぎでラインを整えます。番手は#120です。

 最後にダブルアクションサンダーとオービタルサンダーで面とペーパー目を均します。基本としては最初にシングル系のサンダーを使い、最期はダブルアクションと言うのがセオリーですかね。

 ちなみにマスク用にドレン穴に嵌めたネジですが、こちらは前回キャリパーの「赤」を塗った時の塗料がそのまま着いていて、ほぼ今回のキャリパーと同じ色なのが判ると思います。

ただこれでも今回のF50キャリパーの場合は若干朱色(オレンジ)が強く、こういった比較が出来るよう仕事の合間に色の採取をしています。塗装屋は歳を取るとどうしても技術のレベルが落ちてしまいますが、せめてこういう事を拾い上げて少しでも延命していこうかと(苦笑)。

 工場一階での作業光景はこんな感じで、作業場は決して広くはないので大抵は正座をして作業をしています(それが一番腰に負担が無いです)。

と言う訳で凸部は綺麗に削れました。場合によってはエポキシパテの使用も考えていましたが、これなら必要無いと思います。

この後はいつも懇意にして頂いているブレーキ屋さんにて「サンドブラスト処理→洗浄→マスキング」まで行って頂く予定で、その間にロータスのヘッドカバーも進めていこうと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!