ランエボブレンボキャリパー 本塗り

先日プライマーを塗っておいたランサーエボリューション純正のブレンボキャリパー一式です。

まずは膜厚を着けたくない箇所にベースコートの黒を塗布します。

新品ブレンボの黒アルマイトになっているようなイメージですね。

ベースコートの黒が乾いたらマスキングを行います。

少しサイズを大きくしておくとフチの仕上がりが良くなるのですが、反面塗装中の溶剤で糊が侵されて塗っている途中に剥がれ落ちる!という事態が起こるので、最初に一般的なマスキングテープを貼り(黄色い物)、その上にマスキングシート(緑色の物)を重ねて貼っています。キャリパー毎に使うサイズが違うので、それぞれに合う物を作っています。

そしてベースカラーを塗布します。

まずは隠蔽力の高い無機顔料=オキサイドレッドを多く含んだ赤を下色として塗り、

その後本番用の赤=ランエボ純正ブレンボキャリパーの近似色を塗布します。

キャリパーの色は自動車ボディのように塗料メーカーから配合データが配布されていたりはしないので、独自で集めて作った色見本を作成・利用しています。

ベースカラーの赤が終わったらロゴ入れを行います。

ロゴのサイズは元の通りで、フロント80ミリ、リヤ54ミリとしています。位置も元の通りに近づけます。

通常のベースコートは口径0.8mm~1.2mmを使いますが、ロゴ入れの際は0.3mm=0.5mmを使っています。

朝から始めてここまで3~4時間くらいとなるので、

この後は大体昼休憩にします。キャリパー一式の塗装に一日掛けていたら仕事が遅すぎると言う事で普通ならクビになりますが、小物に特化した工場造り(経営方法)にしたお陰で何とか成り立っています。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

本来なら目立つ面=キャリパー正面を天面にした状態で塗るのが望ましいのですが、

内側や裏までしっかり塗りたいのと、

どの道ロゴ入れを行った箇所は段差が出来ているので最後に磨きますから、

吊るしながらクルクル回して塗れるこの方法が気に入っています。

マスキングした箇所は2コート目のクリアーを塗ったら直ぐに剥がしておきます。そのまま放置するとエッジが尖ってバリが出来て仕上がりが悪くなってしまう為ですね。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ランエボブレンボキャリパー 下準備

昨年お預かりしていましたランサーエボリューション純正のブレンボキャリパーですが、オーバーホール作業を御願いしていたブレーキ屋さんから連絡があり、画像のフロントキャリパーの腐食が激しく、ブリーダーバルブのネジ山の掛かりが悪い→使っていてブレーキフルードが漏れる恐れがあるとの事で急遽作業が停止となりました。

その後オーナー様とお打ち合わせを行い、新たにこちらのキャリパーを入手して送って頂きました。お手数を頂きまして誠にありがとう御座いました!

その後無事オーバーホールとサンドブラスト作業を終え戻って来ました。尚、新たに入手して頂いたキャリパーはかなり程度が良かったとの事です。

まずは装着した際に目立つキャリパー正面をシングルアクションサンダーで研磨します。

ランエボのキャリパーは梨地で凸凹しているので、塗りあがった時に平滑で艶が出るように表面を研磨して均します。尚、深い傷や打痕、鋳造時の細かい巣穴が気になる場合はここで「エポキシプライマーサーフェサー塗布→強制乾燥→完全硬化→研磨」といった工程を入れますが(別途要追加費)、そこまで必要無い場合は今回のように素地調整のみで終わらせます。

その後#120→#180のダブルアクションサンダーで素地を均します。シングルアクションは切削力が強いのが特徴ですが、その分深い傷を入れてしまうのでその後素地表面を整える必要があります。

サンダーが当てられない場所は#180→#240の手研ぎで均します。角などのラインもここで整えておきます(カクカクしないように)。

その後はシリコンオフで全体を洗い流すように脱脂処理をし、

エアーブローで埃を飛ばしたらプライマーを塗布します。

ここで塗るプライマーは極薄膜で(むしろ厚塗りをしてしまうと問題が起こります)、深い傷を埋める事は出来ませんから、その場合はエポキシプライマーサフェーサーを塗る訳ですね。

ちなみに以前、レクサスLX600のキャリパー=鋳鉄製で素地が激しく凸凹した物を、ブレンボのように平滑艶々仕上げにするという御依頼がありましたが(業者さんなのでこちらでは紹介していません)、それはもう大変な作業でした。シングルアクションサンダーは大きいのから小さいのまでを駆使し、さらにリューターで細部まで削り、サーフェサーの塗装&研磨と二度塗りで艶々に仕上げました。費用も高額(ブレンボ5セット分くらい)になりましたが、中々他には見ない仕上がりに出来たと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

R33ブレンボキャリパー塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていた日産スカイラインR33GT-Rの純正ブレンボキャリパー一式の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこの様な状態だった物を、

 いつものブレーキ屋さんにてオーバーホールと下地処理(洗浄&サンドブラスト)を行って頂き、

F50ブレンボ赤の近似色で塗装を施しました。

ロゴは元のサイズと同じフロント80mm、

色は白=フォルクスワーゲンキャンディホワイト(LB9A)を採用しています。

リヤのサイズも元と同じ54mmとしています。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります(撮ったそのままです)。

     ボルト取り付け部やガスケット当たり面、ブレーキパッド固定ピン取り付け穴など塗膜の厚みを着けたくない箇所にはプライマーとベースコートの黒のみを薄膜に留めています。特にパッド固定ピンの穴はそのまま塗るとピンが入らなくなるので整備士さんがとても怒ります困ります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

R33ブレンボキャリパー 本塗り

先日プライマーの塗装までを行っておいた日産スカイラインR33GT-Rの純正ブレンボキャリパー一式です。

続けて塗膜の厚みを着けたくない箇所=ボディ取り付け部やガスケット当たり面、

ブレーキパッド固定ピンを差し込む穴にベースコートの黒を塗布します。

しっかり乾燥させた後、サイズの合ったマスキングシートを貼り付けます。

マスキングシートは若干大きめのサイズを選んで多少食み出るような形にしますが、塗料中の溶剤によって余分が侵され皺が寄って塗装中にフチが浮いてしまったりする為、全て二重で貼るようにしています。

まずは下色を塗布します。

プライマー単体ならそのまま直接塗っても大丈夫なのですが、黒の上に赤は隠蔽し難い為、この後に塗る赤に近い明度の物を塗布します。下色で重要なのは彩度でも色相でも無く「明度」なのが肝ですね。

続けて本番用の赤=ブレンボ純正色を参考にしたベースカラーを塗布します。

下色を1コート、本番用の赤を3コートといった感じで完全隠蔽させます。

ロゴは元と同じサイズでフロント80mm、リヤ54mmでマスキングシートを作製します。

本塗り中にアタフタしたくないので、フロント、リヤ共に予備用を含め3個ずつ作っておきます。

元の画像を参考に位置を決め、

ご指定の白を塗布します。今回は口径0.3mmのエアーブラシを使用しました。

マスキングを剥がし、

タッククロス(不織布に粘着剤が塗布された塗装専用のウェス)とエアーブローで埃を飛ばしたら、

クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

ロゴの白は丁寧に薄く塗っていますが、

 それでも段差が出来ているので、完全硬化後にその部分を研いで平滑に均し、磨き処理も行います。

マスキングシートは2コート目のクリアーを塗ったら直ぐに剥がしてクリアーが馴染むようにします。

 この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

R33ブレンボキャリパー 下準備

昨年にお預かりしておりました日産スカイラインR33GT-Rの純正ブレンボキャリパー一式です。順番的にはランエボのブレンボキャリパーの方が先なのですが、そちらオーバーホールを行う際にブリーダーバルブ取り付け部が腐食の固着でトラブルが生じておりまして、ブレーキ屋さんが先にこちらのオーバーホールとサンドブラスト作業を行なって送り戻してくれました。

アルミはそれ自体で不動態被膜(酸化皮膜)を作って腐食し難くする性質がありますが、厚みは数ナノメートルと極薄で、しかも素地が凸凹として表面積が広くとてもデリケートな状態ですので、早めに防錆処理=プライマーの塗装を行うようにします。

ブレーキ屋さんの方でマスキング&脱脂清掃もして貰っているのでこのままの塗れる状態でもあるのですが、表面が凸凹としたままだと艶引けの原因になりますし、また現状だと判り難いですが中古品の場合は打痕や深い傷などがありますので、

目立つロゴ面を、まずはシングルアクションサンダー#120で研磨します。

続けて#120→#180のダブルアクションサンダーでペーパー目を均します。またサンダーが入らない箇所は#180→#240の手研ぎを行います。

全体をシリコンオフでスプレーして洗い流すようにして脱脂清掃を行います。

通常の脱脂作業はウェスで拭き取るのですが、今回のような形だと穴の中など手が届かない箇所があるので、その場合はシリコンオフをスプレーしてブラッシング→エアーブローで掃き出して余分を拭き取るといった事を数回繰り返して脱脂します。

脱脂清掃が終わったらエアーブローで埃を飛ばし、

全体にプライマーを塗布します。

ここまで行えば腐食(錆)を防げますので安心です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!