先日下準備を行っておいたトヨタクラウンアスリート210用のドアミラーウィンカーと同社純正エンブレムです。
ドアミラーウィンカーはそのままスモークでは無く、一旦アンバー=オレンジキャンディー塗装を行ってからとします。
当店ではメッキ素地の上に直接上塗りを行う塗装(ブラックメッキ風塗装等)には対応していませんが、今回のようにアクリル樹脂で封入されたような構造になっている物であれば透過性塗装が可能です。見た目は違いますが素材自体は同じもの(PMMA=アクリル樹脂)なので、この場合テールランプを塗るのと同じ事ですからね。
よく脱脂清掃し、プラスチックプライマーを塗ったら本塗り開始です。
まずはドアミラーウィンカーをアンバーにします。
丁度良い色味としてはイエローキャンディーを5に対してオレンジキャンディーを1の割合にしているので、最初の1~2コートでは上の画像のように黄色にしか見えません。
それを塗り重ねていく内に赤味が出てきて丁度良いアンバーになります。
そして今回はこちらにスモーク塗装も承っていますので、以前ご依頼頂いた同車テールランプのスモーク塗装を確認しつつ、濃度を調整しています。
今回は「標準濃度」 でご指定頂いていますので、前回ご依頼頂いたテールランプの「標準濃度より少し薄め」より濃くなるように調整しています。
オレンジ感もしっかり残りました。ここまでがベースコートですね。」
エンブレムは「夜間だと真っ黒に、日中の光が当たった時だけ認識できる程度」とご指定頂いておりますので、そのニュアンスに沿って濃度を調整しました。
今回一緒に塗っているレクサスのエンブレムは薄いスモークですが、コート数自体はどちらも同じ4コート程となっています。薄いスモークだとむしろムラやダマが目立つので、やはり塗料中の含有量を減らしてコート数を増やす事で対応しています。う一度これらが出てしまうと真っ黒にして誤魔化すしかなくなりますから、とにかく毎コート神経を使います。
そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!
クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。
ちなみに現場で使っているカメラはNIKONのD40というカメラで、中古市場で5千円程度で買える比較的安い一眼レフです。
レンズは手振れ補正付きのズームレンズ(18-105mm)を使っています。単焦点レンズの方が格好良く綺麗に撮れるのですが、現場作業で毎回レンズを交換とかはしていられないので使い勝手を優先しています。
多分普通の人だと使い勝手が悪いカメラなのですが、私の場合露出とシャッタースピードをマニュアル操作で行うので余計な機能は必要なく、壊れても気楽に買い直せる程度の物が重宝しています。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!