そうだ、小物塗装屋になろう⑤(仮)

img166独立してからの仕事の獲得方法(営業)の前に、やはり仕事が出来る環境が大事だと思いますので、まずは「間借り」の良いところについて紹介したいと思います。

会社の設立については特に場所が必要では無く、例えば自分の自宅を所在地にすればよいのでこれについては特にお金が掛かる事はありません。大量生産化したいと言うなら話は別ですが、小物の塗装なんて個人事業で十分です。

が!、作業場(工場)を構えるとなるとある程度纏まったお金は必要で、売上げの目処が立っている事業であればそういった初期投資も問題無いのですが、余り前例の無い事や、売上げが明確では無い場合は結構難しい所があると思います。

自分の土地でやるならリスクは少ないですが、月々の家賃が掛かるとなると一気にハードルは高くなり、仕事が無いだけならお金が入ってこないだけですが、何もしないでも毎月数十万円が消費されればあっという間に破産です。

img174本格的な自動車補習塗装の設備をそのままのレベルにと考えると初期投資が1000万円掛かるなんてザラですが、既にそういった設備が整った自動車板金塗装工場に間借りをする事が出来れば、初期投資は非常に少なく、また月々の家賃も相場よりもかなり安く済むことが可能になります。

今回のこのページに掲載している画像はどれも私が以前間借りをしていた川崎の自動車板金塗装工場のTACさんで、塗装ブースだけでも工事費を入れれば1000万円くらいは掛かる筈ですが、間借りであればこういう設備も利用させた貰う事が可能です。保険修理が存在しない小物の塗装で最初からこの設備を入れるって言うのは中々難しいですからね。

img2221またさらに間借りであればそこで請け負っている仕事の一部を依頼されたりする事もあります。

上の画像は車体のどこかを塗る仕事だったと思いますが、テールランプのスモーク塗装については私がいつもやっている事なので任せて貰えました。

特に営業活動をしていなくても自動的に仕事を確保出来るのですから、独立したばかりの時であればこれ程助かる事は無いと思います。

img402また私が間借りしていた工場には、私と同じくような形態でブレーキを専門に扱っている方が居りまして、上の画像のように中古品のブレーキキャリパーを再生させて販売する際の作業の一部として塗装は私が請け負っていました。

また逆に私が請け負ってブレーキ屋さんに洗浄から旧塗膜の剥離(サンドブラスト処理)などを御願いする事もあり、こんな感じで間借りには色々メリットがあります。

img246ちなみに車を塗っている工場であれば当然ブレーキキャリパーも塗る事は出来ますが、そもそもの工場の作りが車体向けに構築されている場合、こういった小物で採算を合わせるのは難しいです。

これは私的な見解ですが、小さい仕事を受けるメリットとしては、その後の大きな仕事、例えば保険修理といったおいしい部分が無ければ殆ど意味は無い(むしろやりたくない)のが普通で、そういった点では板金塗装屋さんにしても小物塗装屋の存在は有り難い筈だと思います。

zoff3ただこの「間借り」に関しては、小物の塗装をするからといって「自動車板金塗装工場」に間借りしなければならないと言う訳でもないと思います。例えば私が老後に目指しているメガネフレームの塗装のように、そこまで対称が小さければ極小型の塗装ブース(と言うより単なる換気扇) さえあれば良い訳ですし、またはデザインに特化した塗装であればそっちの方をメインにし、もし最後にクリアー塗装が必要であればそこだけ他の塗装屋さんに任せてしまえば良いのです。海外のカスタムペインターなんかはむしろそれが一般的らしく、彼らはエアーブラシで絵を描くだけに専念し、最後のクリアー塗装は別の塗装屋さんに外注として委託したりするらしいです。そういう形態ならオフィスの一画でも仕事は出来たりしますよね。

とりあえずこんな感じですが、間借りについてのメリットはまだまだありますので、出来ればこれについては後日もう少し紹介したいと思います。最初に「副業としての小物塗装」なんてやり方についても少し触れていますが、そんな感じで今の仕事をやりつつ、しかもその職場の一角を間借りして独立する!みたいな事でも良いと思います。どうせ先が見えないなら楽しい事をやる方が絶対良いですからね(と言うのが私の理念みたいなものでして)。

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