時々見かけるプラスチック部品に埋め込まれた(打ち込まれた)ボルト穴ですが、強く締めすぎると空回りしてしまったりしてちゃんと固定出来ない、或いは取れなくなってしまうといった事があります。
今回の物は業者さんからのご依頼の物ですので詳細は紹介しませんが、テスタロッサか何かのステアリングコラムです。古い物らしく部品はもう手に入らないのかも知れませんね(そもそも表側にはシリアルナンバーのプレートが埋め込まれていたりしますし)。
幸いにして、ボルトを差し込んでペンチで強く引っ張ったら空回りしていたボルト穴の金具が取れてくれました。金具にローレット(滑り止めのギザギザ)が付いていてもこれじゃ空回りしてしまいますよね。
と言う事で、穴の中を脱脂洗浄し、金具にはよく足付け処理をしてエポキシ接着剤を充填後金具を元に戻します。
念のためさらにこのプラスチックの柱の周りにはグラスファイバー+エポキシ樹脂で固め、今後も割れが開かないようにしておきます。
テールランプなどでは逆にネジが出ているタイプの物が多いですが、やはりあれも同じように強く締めると空回りしてしまうケースがあります。上手く抜けない場合はライターなどで熱すると外れる筈なので、中途半端に修理するよりも一度抜いてしまって一からやり直す方が確実ですかね。
ちなみにアロンアルファは強いように見えて塗装屋的な見解ではこういった修理には不向きです。面と面に対しては有効な気がしますが割れた物の修理で使おうとは思わないですかね。熱が掛かると外れてしまいますし(なので仕事で使う事は殆どありません)。