カーボンフレームとフォーク 下地処理

project1大変お待たせしました!カーボンとクロモリの複合フレームは先日ブラスト屋さんから戻って来ましたので早速防錆&下地処理を施します。

それにしても随分な格好になりました。生まれたままの姿に戻ってしまった感じですかね。

project2ボトルブラケットにはブラストをしないようにマスキングをしていたのですが、実は新車時の塗装はこの中まで塗られていたのでプライマー塗装の前にシンナーとワイヤーブラシを使って除去しておきます。

project3よく脱脂をしたらいよいよ下塗り開始です。ここまで本当に長かったです(いやまだこれからが本番なのですが)。

project4最初はエポキシ系のプライマーを塗ります。所謂「重防錆処理」ですね。エポキシ系の樹脂は紫外線に弱いというデメリットがありますが、こういった下地として使うには最強でもあります。ボーイング787のボディはカーボン繊維で有名ですがそれを固めているのはエポキシ樹脂だという事はあまり表には出て来ていませんからね。

project5エポキシ系の樹脂がそんなに優れた材料なのに余り塗装の現場で出て来ないのはその「作業性の悪さ」が原因だったりします。特徴としては、

・硬化するのに時間が掛かる(十分な熱が必要)

・硬くて粘りがあるので研ぐのが大変

といった事があり、特に後者が敬遠される理由ですかね。#600辺りじゃ到底歯が立ちませんので。

project6それらを解消する方法がエポキシプライマーとウレタンサフェーサーとの組み合わせで、最初にエポキシプライマーを塗ったら少し時間を置き、それが完全に硬化しない内にウレタンサフェーサーを塗布します。所謂「ウェットオンウェット」の塗装方法ですね。ちょっと手間は掛かりますがこれにより両者の良いところ取りが出来るので私的に気に入っている工法です。

project7こちらのパーツは膜厚をつけると付かなくなるのでエポキシプライマーのみにしておきます。ウレタンサフェーサーと比べると色が全然違うのが判ると思います。

project8サフェーサーを塗り終わって判ったのですが、旧塗膜を剥がした状態の溶接部分は結構ガタガタが残っています。ブラスト屋さんに確認した所、案の定ここにパテが塗られていたとの事なので同じ様にして対応しておきます。