先日サフェーサーを塗布しておいたロータスエキシージのV6エンジンヘッドカバーです。
一晩自然乾燥させ、巣穴の個所に同じウレタンサフェーサーを筆指ししておきます。
さらに全体にガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきます。研ぎながら凸凹したラインを確認する為と、研ぎ忘れ防止の為です。
その後60℃40分程の熱を掛けてサフェーサーを完全硬化させました。
ちなみに一晩おいた自然乾燥だけでも見た目(触った感じも)固まっているように見えますが、そのまま熱を入れない状態で色を塗ると完全に硬化しきっていないサフェーサーが上に塗られた塗膜の溶剤に侵されて激しくチヂレます。
平らな面積はいつものように当て板と#320の空研ぎペーパーで面を出し、さらに狭い場所には小さい当て板や、画像にある極小サンダーを使って研ぎ出します。
パッと見サフェーサーが平滑に見えるのは艶消しだからで、実際はボコボコ&ウネウネなのでとにかく硬い物を当ててペーパーを掛けなければなりません。ペーパーだけを使った手研ぎは最後の最後だけです。
画像はヘラにペーパーを巻いた状態で入り組んだ奥を研いでいるところです。
唯一のスピードアップはペーパーを新しい物に替える事で、特に今回は景気良くペーパーを使いまくりました。イメージとしては10メートルくらい使った感じです(実際は3メートルくらいだと思いますが。笑)。
水研ぎも同じく全体を研ぎますが、その後はいきなり本塗りと言う訳では無く一旦「艶ありの黒」として仕上げます。作業自体はベースコートの黒+クリアーの本塗りと変わりありませんが、まずはそれを下塗り(下地)とし、その後の3コートSPFシルバーに備えます。
理由としてはやはり「ペーパー目」の防止で、このサフェーサーをそのまま#800(実際は#1000~1300相当)の均一なペーパー目に揃えられれば一番良いのですが、多分それは非常に難しく、また今回は特に素地(ペーパー目)の影響を激しく受けやすい高輝度メタリックの為、念には念を入れておきます。
と言うか以前BMWのヘッドカバーをMカラーに塗った時もそうしていますし、自転車フレームの塗装などもそうしているのが普通です。石橋を叩いて型枠を作りコンクリートを流し込んでから渡るような感じですかね(そこまでの手間では無いですが。笑)。
それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。新たなご依頼品も入っておりますのでそちらも改めて紹介したいと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!