LOOKカーボンフレーム&フォーク 旧塗膜剥離

look13先日ようやく全ての作業前準備が完了したので本日より現場作業に着手しております。

look1ちなみにいつもであればワイヤーガイド(アウター)などは全て外しますが、今回は全て外さずに作業を行います。とても邪魔なので本当は外したいのですが・・・。

look2通常はチューブ同士の継ぎ目にサービスホール(穴)が開いているのですが、今回のフレームはそれぞれが閉じてしまっているので、リベットやブラインドナット(ボトルゲージのネジを固定する受け部)を外した際に生じる破片を回収出来ないのです。

look3まあ細かい事を気にしなければ中で破片が転がっていても構わないと思うのですが(実際何度かそういうフレームがありました)、今回は色々考えて外さずに作業する事にしています。

look37 ちなみにトップチューブに貼ってあったクリアーフィルム?を剥がすと、塗装がペリペリと剥がれていました。クリアーフィルムはこれが広がらないようにと言うことで貼ってあったようですね。

look36表面のクリアーが剥がれた下に艶のある塗膜があるというのは通常(の塗装屋)であれば有り得ない事で、要は足付け処理をしないまま塗装しているという事です。足付け処理をしていなくても最初の頃は比較的くっ付いていて大丈夫そうに見えるのですが、、経年で塗膜が劣化してくるとこれが止まらずペリペリと剥がれてきます。

自転車フレームの場合、デカールを貼った後その上にクリアーを塗ってありますが、恐らくその時点では下地に塗った塗装は艶々としていて、ただそこで足付け処理をすると角など素地を露出させてしまうリスクがありますから、「だったらこのまま塗っちまおう」みたいな感じで足付け処理をしないまま塗られているのだと思います。ヘッドカバーの新品塗膜もそうですが、最初の数年は結構大丈夫って言うのが味噌なんでしょうね。ユーザーが気付いた時には手遅れです(ちなみに私の自転車の塗膜もこれと同様でもうどうにもなりません)。

look38  と言う訳で、本当はここまでやるつもりでは無かったのですが、何か気分が良くなかったので結局殆ど剥がす事にしました。

これはまだ作業途中で、ペーパーが入らないアウター部分も上に塗ってある一層のクリアーは剥がさなければなりませんから、細かい箇所はサンドブラスト作業も行う予定です。

ちなみに今日は#120のダブルアクションサンダーで粗研ぎをしただけで、この時点でもう腕が上がらなくなってしまいましたので(アテンザのフロントグリルのマスキングで相当疲れが溜まってしまいました・・・)、あと数日ペーパー作業を行い、その後サンドブラストで細部の塗膜を剥がす予定です。ちなみにラグ周りとその継ぎ目部分は剥がれる可能性のあるクリアー層のみの剥離で、そこはそれ以上は研ぎ落とさない予定です。

まだ時間が掛かりそうですがどうぞもう少々お待ち下さいませ!