スターバックスタンブラー 本塗り

スターバックスタンブラー塗装承ってます

先日お預りしておりましたサーモス社製、スターバックスのタンブラー(ケータイマグ)です。

オーナー様よりロゴ入れのご指定を頂いていましたので、それに合わせてマスキングシートを作製します。小さい文字のカットは厳しいかと思いましたが、無事やり切ってくれました(機械がです)。

底面のプラスチックシール(プレート)をマスキングし、蓋を締めた個所に合わせてロゴを入れる位置を印しておきます。

 ロゴの「STi」の色についてですが、実はSTANDOXでSUBARU「CHERRY_BLOSSOM_RED」なる色名の配合データの存在を見つけていたので、試しに作ってみました。

結果としてはピンク過ぎて、恐らくこれは以前HELLAのホーンを塗装した時にご指定頂いたSTiピンクだったと思われます。次回機会があればこれを採用したいと思います。ちなみにですが、カラーコードは存在しません(色名の検索だけで出てきたレアケースです)。

 そしてもう一つ、こちらはSUBARU「CHERRY_RED」なる色です。カラーコードは「651」で、もしかしたら何かの車体色に採用されている色かも知れません。ちなみに肝心の色はやはり全然違いました。

 と言う訳で、こちらが今回ステッカーに合わせて作成した色です。以前S4の樹脂製のエンジンカバーを塗装した時に作った色と大体同じような色になりますかね。

 タンブラーの方は既存の塗膜を残しつつ、プリントされていたSTARBUCKSの文字と人魚のロゴを削り落としました。また被塗面全体を#800で足付け処理してあります。

 底面のマスキングはクリアーを塗った後に直ぐに剥がせるよう切れ目を入れておき、また二重に貼ってあります。

 また今回は本体とは別に、蓋のロック部分に埋め込まれている「ポッチ」の塗装も承っていて、そちらはオレフィン系の樹脂のようなのでプライマー塗装前には火炎処理も行っておきます。

 そして本塗り開始です。

今回ご指定頂いている色はスバル純正色「サテンホワイトパール」(カラーコード37J)で、まずはカラーベースの白を塗ります。かなり黒の入ったグレー味のある白です。

 その上にパールベースを塗布します。

この時点でゴミが付くとまたカラーベースからのやり直しなので、普通の色より気を遣います。

 ベースコートが十分に乾いたらロゴ入れの準備を行います。

予め作成しておいたマスキングシートを所定の位置に貼り付け、全体を養生します。

 そしてロゴ部にチェリーレッド(ピンク)を塗布します。無造作に塗るとマスキング際が立ってガタガタになってしますので、ガンの角度を外から内に向けるようにしてマスキングシートの厚みを庇代わりにし、極力マスキング際(文字の外周)に塗料が乗らないようにします。塗装面に垂直にして塗るのは最後に行います。

 ポッチもロゴと同色に塗りました。

 ロゴ入れの塗装の為に貼ったマスキングシートですが、残った部位(「O」の真ん中など)はデザインカッターの刃先とピンセットで取り除きますが、その際どうしても刃先が塗膜を削ってしまう場合があるので、最後にはそういった個所を修正していきます。具体的には「B」と「A」が三か所です。

 修正は文字全体を塗り直すのではなく、刃先が当たった部分のみを塗るようにして行います。0.1ミリ辺の四角形をマスキングテープで囲うような感じでしょうか。

 こんな感じで虱潰しにしていきます。ちなみにこれを筆とかで直そうとすると綺麗には出来ません。この方法の方が楽に綺麗に出来ます。

 そしてロゴ入れの塗装が完了です。

尚、各作業は一日に纏めて行っているのではなく、数日に分けて行っていて、本塗りのみ一日で行っています(ただし自転車フレームなどの大物はこういった事をしていると最後まで神経が持たないので、最近はクリアーは翌日にする事が多いです)。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 蓋に着くポッチは非常に小さい物ですが、出来上がった時にこれが良く効いてオリジナル感をさらに高めてくれます。

底面のシールはクリアーを塗った直後に剥がし、マスキング際がガタガタになるのを防ぎます(二重に貼ってあるので一枚は残します)。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!