ルノーアウターハンドル サフェ入れ

 先日お預りしておりましたルノー純正のアウターハンドルです。可動部にグリースが塗られている為、シリコンオフとウェスで拭き取った後、洗剤とブラシで洗い流しておきます。

 さらに全体を脱脂処理後、可動部(ボディ取り付け部)をマスキングしておきます。

 表面はザラザラとした梨地となっている為、#120のダブルアクションサンダーで研磨後、#180の手研ぎで全体を研磨します。

 フチから裏までしっかりと足付け処理を行ったら、手で持って塗れるように固定して台にセットします。

 見えるのは表面のみですが、塗装(サフェ)はフチまで塗るようにする為、各パーツは裏側を塗れるように固定しています。

被塗物素材はPA(ポリアミド)で、PP(ポリプロピレン)と同様に塗料の密着性が悪い樹脂ですから、念の為ガスプライマーを使った火炎処理も行っておきます。一応マニュアル上ではこれのみ塗れば上塗りも密着するとの事ですが、私的にはあくまでも補助的な物と考えているので、この後はいつも通りプラスチックプライマーの塗布も行います。経験を積めば利益が上がるかと思いきやコストだけが上がる一方です。

そしてサフェーサーを塗布します。

PP・PA・PE(ポリエチレン)等のオレフィン系樹脂は研磨すると表面が激しく毛羽立つ特徴があり、それも含めて平滑に仕上げる際にはサフェーサーのコート数は比較的多めに塗る必要がありますが、一度に厚塗りをするとブリスター等で剥がれのリスクがあるので、コート間の乾燥時間(フラッシュオフタイム)は長めにしっかりとるようにします。具体的には1コート毎に5分~15分くらい開けるので、サフェを塗るだけでもタップリ一時間以上の時間は掛けます(雇われの身でそんな事をしていると普通は給料泥棒と言われてしまいますが・・・)。

この後は自然乾燥で一晩寝かせ、後日60℃40分程の熱を掛けて完全硬化させます。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!