BMW R1200RSトップケース・パニアケース本塗り

 先日お預りしておりましたBMW R1200RSの純正トップケースカバーと左右パニアケースカバーです。まずは最初にパニアケースの裏側が汚れないようマスキングをしておきます。

多少小傷がありましたが、今回は簡易的な補修(ラッカーパテ)のみとなりますので、傷の部分は#600→#800で研磨し、また全体を#800で研いで既存の塗膜肌を均しておきます。艶消しなので判り難いのですが、塗膜肌は凸凹していて、そのまま塗り重ねていくとウネウネ&デロデロとした仕上りになってしまいます。

 その後は#800相当のスコッチとウォッシュコンパウンドを使って足付け処理を行います。

 トップケースカバーも同じ様にします。

 足付け処理は空研ぎ(水を使わない研ぎ)でも出来ますが、ウォッシュコンパウンドを使った方法では被塗面が非常に親水性な仕上りになり、また油分が残っていない事も一目で判るので安心です(手で触っただけでもそこに皮脂が着いて水が弾きます)。

 その後よく乾かし、シリコンオフで脱脂清掃(2回目)を行ったら傷部分にスポットパテ(ラッカーパテ)を塗っておきます。

 その後パテを研ぎ、台にセットして最終脱脂処理(4回目)を行います。

 今回の塗色は隠蔽が弱いので、最初に下塗りを行っておきます。

 フチの裏側は見えにくいので、ひっくり返した状態で先にここの塗装(ベースコート)を終わらせておきます。

 ベースコートの塗装が完了です。

 色はBMW純正色の「ライトグレー」(カラーコード:M21)で、メタリックが二種、イエローパール、白などで構成されています。ホワイトパールっぽいですがそちらは入っていません。

 最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 塗り込むと側面はどうしても垂れ易いので、最初の1コート目は比較的指触乾燥の早いハードナー(MS5-25)で、2コート目はそれより少し遅いハードナー(MS15-30)にしています。シンナーはどちらも10-20です。昔はシンナーを変えていましたが、ハードナーの方がコントロールし易いのです(変則的な使い方は問題無いとデモマンの方から回答を頂いております)。

この後は一晩以上自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!