バイク用ウィンカーレンズ塗装承ってます

先日到着しておりましたバイク用のウィンカーランプです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

こちらのオーナー様は以前ホンダCB1300のテールランプのスモーク塗装をご依頼頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂きありがとうございます!

御依頼内容はレンズ部へのスモーク塗装で、濃度については以下の画像を参考にと承っています。

こちらは三菱ランサーの純正テールランプで、濃度としては当て規定の「薄目と標準濃度の中間」となります。クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様で承ってます。

レンズとベース部分では隙間が全く無いので、2回目のクリアーを塗り終わったら直ぐにこの部分のマスキングを剥がせるようにしようと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度の御依頼、誠にありがとうございます!

ハーレーエンブレム塗装 完成

先日本塗りを終えていたハーレーのメッキエンブレムです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

予め作っておいた両面テープを貼り付け、台紙を剥がして元々着いていた物に貼り換えます。

そして完成です。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介します。

元々はこのような状態だった元に、

凸部をトヨタ「グレーメタリック」(カラーコード:1G3)、

 

凹み部をトヨタ「ブラックメタリック」(カラーコード:205)で塗装を施しました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

尚、装飾クロムメッキに直接上塗りを行っても密着しませんので、

上塗りの前にはサンドブラストとプライマー塗装を行なっています。

形状はとても似ていますが、左右で形が違います。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ハーレーエンブレム 本塗り

先日凹み部を黒メタリックで塗装していたハーレーのメッキエンブレムです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

通常であればこのままでも完成という感じなのですが、よく見るとゴミが付着した箇所(例:DAVIDSONの「O」の右辺内側)があるので、もう一度クリアーのみの塗装を行ないます。

ゴミが付着した箇所を#1500で水研ぎし、

ナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで足付け処理を行います。

全体に細かい傷が付いた事で艶が消えた状態になります。こうやって見ると艶消し仕上げも格好良いですね。

その後再び芯棒にセットし、

よく脱脂清掃をしたら、

クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

クリアーは2コート仕上げとなります。最初の1コート目を塗ったら10分程乾燥時間を設け(フラッシュオフタイム)、表面を指が滑るくらいに乾いたら2コート目を塗ります。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ハーレーエンブレム 本塗り(中塗り)

先日サンドブラストを行い、トヨタ「グレーメタリック」(カラーコード:1G3)で下塗りを行っておいたハーレーのメッキエンブレムです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

次は凹み部に色を塗るので、全体を足付け処理します。ペーパー等を使うと下地が露出してしまい、また入り組んだ箇所にそれは当たらないので、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)を使います。

よく清掃し、芯棒に固定したら本塗り準備完了です。

全体に均一な細かい傷がつき、下塗りで塗ったクリアーの艶が消えているのが判ると思います。こうする事でこの後に塗る塗料の密着性が向上するので、スプレー糊のような密着剤を使う必要はありません(逆を言えば足付け処理を行わず密着剤のみで塗った場合は経年で剥がれてしまい、それ故に「カラーメッキ」のような塗装は当店ではお受付していません)。

エンブレムの側面には色をつけたく無いのでその部分をマスキングします。

ピッタリでは無く、側面に色が付かないようになっていればOKです。

そして2色目の色=トヨタ「ブラックメタリック」(カラーコード:205)を塗布します。

どちらもグレー系(ブラック系)メタリックなのでちょっと判り難いのですが、この時点では特に塗り分けは無く、全体にベタ塗りとしています。

 

その後凸部上面(天面)の塗料をシンナーで拭き取り、#1300相当の布状研磨副資材(アシレックスオレンジ)で研磨して最初に塗った「グレーメタリック」(1G3)を露出させます。

ベースコートのみの状態ならシンナーで拭き取れますが、完全硬化したクリアーはシンナーでは溶けないので、このようにして2色を塗り分けます。プラモデル等だとそれぞれ違う種類の塗料=ラッカーとエナメル(フタル酸)等を使い分けたりしますが、屋外暴露&ガムテープをバシバシやっても剥がれないような塗膜にするにはその方法はNGです。そもそもその方法だと足付け処理も出来ませんし…。

自動車補修塗装はそれぞれの塗料メーカーによってシステム化され、提供されたマニュアルに沿って作業を行うのが基本となります。例えばDUPONT社(現CROMAX)のベースコートの上にロック社のクリアー(パナロック)を重ねると材料費が低くなり塗装後の磨き作業も楽になるので会社と作業者にとっては良い事だらけになりますが、これが数年経つと飛び石傷が異様に多く見られ、最後はクリアー層がペリペリと剥がれて来ます(私が若い頃にアルバイト先の工場でこれをやっていました)。

しかしそのお店の謳い文句としては「うちはDUPONTで塗ってるから!」と自慢して、しかも扱っている車体の殆どは販売前の中古車なので数年後に塗装が剥がれても全く責任を負わなくて良かったのです(W124の不人気色を安く輸入し、人気色に全塗装して高額で売れる全盛の時代ですね)。ただ早くて安いからお店は非常に繁盛し、その後世田谷の一等地に引っ越して大きくなったんですよね。

そして最後にクリアーを塗って本塗り(中塗り)完了です。

今回は【標準コース プラス】での御依頼で、ただこの形状で磨き処理は出来ませんから、この後もう一度クリアー塗装だけを行います。少し前に施工したBBSのホイールキャップも一旦艶あり仕上げで行いその後艶消しクリアーで塗っていますが、あちらもこのコースで同じような理由からとなっています(艶消し仕上げは磨き処理が出来ない為)。

ベースコートだけの状態だと判り難かったですが、艶が出るとそれぞれ違う色なのがよく判るかと思います。敢えて派手さを抑えた配色ですね。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

その後再度全体を足付け処理し、もう一度本塗り=クリアー塗装を行ないます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ハーレーエンブレム 下塗り

先日お預かりしておりましたハーレーのエンブレムです。

その後溶剤浸け置きで既存の塗膜を剥がしておきました。

こちらの製品は鉄に装飾クロムメッキが施されている物で(下地に銅メッキ)、そのまま塗装をしても塗膜は十分に密着しませんから、

足付け処理としてサンドブラストを行います。

ちなみにプラスチック(ABS樹脂)に装飾クロムメッキが施されている物にこのサンドブラストを行うとメッキが剥がれて浮いてしまうのでNGです。

裏側にもしっかり当てておきます。

被塗面が凸凹になる事でこの後に塗る塗料(プライマー)がしっかり密着してくれるようになります。ちなみにメッキの上にスモークを塗ると「ブラックメッキ風」になりますが、あの場合今回のような足付け処理が出来ない事になりますので、その場合はスプレー糊のような密着剤(私的にはプライマーとは呼べない)なる物頼りになり、ただこれだと点でななく「面」で抑えているだけなので十分に塗膜は密着はしていません。最初の頃は良いのですが、経年で密着剤の効果が下がるとペリペリと剥がれてくるので、当店では対応しないようにしています。

よく脱脂清掃し、

プライマーを塗布します。

表側が乾いたらひっくり返して裏側にもプライマーを塗り、

さらにベースコートの黒を塗っておきます。固定する際に隠れてしまう部分にプライマーのグレー色が残るのが嫌なのと、ベースコートをウェットに塗って肌を均しておき、最後に貼る両面テープがちゃんとくっつくようにですね。

ベースコートの黒が乾いたら芯棒に固定します。

塗装する際にはどうしても固定箇所が必要なので、その部分にプライマーが残らないようにしています(まあやらなくても良さそうですが…)。

そしてベースコートを塗布します。

今回の塗装(下塗り)では最終的に凸面の部分の色を塗っていて、こちらはトヨタ「グレーメタリック」(カラーコード:1G3)となります。

フチまでしっかり、裏側まで回り込むようにして塗布します。

完全隠蔽したら、

最後にクリアーを塗って下塗り完了です。

こういった形状で2色に塗り分ける場合、マスキングでの作業では現実的では無く(時間が掛かるのと仕上がりもそれに見合わない)、なので2回に塗装を別ける事でそれを表現します。

一度全体をクリアーで覆う事で簡単に下地が露出しない被膜が出来ますから、この後全体に黒を塗り、その表面を削り落とす(拭き取る)事で今回のグレーを露出させ、2トーンカラーを表現します。

模型などでは、エナメル塗料(フタル酸=ペンキのような強くない塗膜で、STANDOXの2Kエナメルとは全く違う塗料)を重ねて拭き取るような作業でこれを行いますが、それだと比較的弱い溶剤=ガソリン等で簡単に溶けてしまうので、今回のように屋外暴露下での使用は出来ませんからNGです。そもそも足付け処理無しで塗膜を重ねても全く密着しないので、これも実用する塗装(自動車車体補修塗装)では絶対にやってはいけない事の一つです。

この後は60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、再度全体を足付け処理してから黒の塗装となります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!