ブレンボキャリパ―×4本塗り

 先日プライマーの塗装までを行っていたF50ブレンボキャリパーと、ポルシェブレンボキャリパーです。

その後膜厚を着けたくない箇所(主に車体との固定部)にベースコートの黒を塗り、マスキングを行います。

 パッドを固定するシャフトを通す穴も、そのまま色(クリアー)を塗ってしまうとクリアランスが無くなって入らなくなる為、そこもマスキングをしています(ここを塗るとブレーキ屋さんが「入らないよ!」と凄く怒ります)。

 そして本塗り開始です。

 まずは適当な白系の下色を塗布し(今回はVW社のハーベストムーンベージュを使いました)、

 さらに比較的染まりの良いイエロー系の下色を塗って(同じくVW社のサンフラワーです)、

 そしてご指定を頂いたFERRARI GIALLO MODENA(カラーコード:4305)を塗布します。1+1+2で、ベースコートは合計4コートとなります。

彩度の高い色は、主に有機顔料(石油系)の原色を多く使われている為に隠蔽性が非常に低いのが特徴です。黒の上にこのイエローを直接塗ると恐らく7~8コートは必要になり、塗膜の強度は著しく低下してしまいます(と言うかやってはいけない事です)。

対して無機顔料(鉱物系)の原色は隠蔽力が高いので(オーカーやオキサイドレッド等)、余りにも明度差がある場合にはこれ系の下色を塗っておくとコート数を減らせて適正な塗膜となります(さらに下色にはハードナーも添加しています)。

 ベースコートを乾燥させている間に、カットしておいたマスキングシートのカス取り(不要な部分の除去)を行っておきます。

 ベースコートが指触乾燥したらマスキングシートを貼り付け、

周りを養生し、

 シルバーで塗装します。

 シルバーはVW社のリフレックスシルバー(LA7W)を採用しています。

 そして最後のクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 ボルト固定部のマスキングはクリアーを塗った直後に剥がしておきます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!