ゼンハイザーE945マイク ピンク 本塗り

 先日お預かりしておりましたゼンハイザーE945ボーカルマイクです。

本体は#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で空研ぎ、グリルはウォッシュコンパウンドとナイロンブラシで網目の奥まで足付け処理を行っています。

またその他こちらでは紹介しておりませんでしたが、白系(全てVW社のキャンディホワイト)でご依頼を頂いているマイクも同時に作業を行っています。

今回ご指定頂いているピンクは赤:白=1:99となり、そのままでは隠ぺい力が弱いので、

先に下塗りとしてVW社のキャンディホワイトを塗っておきます。白の他にオーカーや黒などの無機顔料が入っているので、原色の白をそのまま塗るよりも隠ぺいし易くなります。

その後当店規定のピンク(1:99)を塗ります。

今回は「艶消し」でご指定を頂いているのでこの状態でも見た目は良いのですが、ベースコートだけだと缶スプレーで塗ったのと同様耐久性が無いので、

その上に艶消しクリアーを塗ります。

艶消しクリアーは艶ありと同様2液ウレタンなので、見た目は艶消しですが耐久性は艶あり仕上げと同様となり、具体的には自動車ボディの塗装と同じとお考え頂いて大丈夫です。

 その後時間が経つと徐々に艶が消えていきます。

艶消しといっても粉を噴いたような仕上がりでなく、ツルンとした仕上がりになっているのが判るかと思います。爪で擦って簡単に傷が付いたりしませんのでご安心くださいませ。

艶消しクリアーは塗った膜厚や下地(ベースコート)によっても艶具合が変わってしまうので、本塗りの際には事前に(または並行して)実際に塗った場合の艶具合を確認するようにしています。

それはテストピース(紙片)を使う場合もありますが、今回のようにアクリル板を使う場合もあります。これなら塗った後もゴミにならず、色見本としても残せますし。

 この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

最初の方に紹介させて頂いた通り、今回はその他キャンディホワイトでご依頼を頂いているマイクも一緒に塗装を行っています。一部はSENNHEISRのロゴ入れも行っております。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!