先日レース柄で1度目の本塗りを行っておいたゼンハイザーMD445ダイナミックマイクです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、凸凹していたクリアー表面を研磨して平滑に均しました。
よく脱脂清掃し、ベースクリアーを塗布します。色の着いていないベースコートですね。この後に貼るデカールをベースコートとクリアーの間に挟んでサンドイッチする方法となります。
ロゴは黒メタリックで承っていまして、今回は形状が細かいので塗装(マスキング)では対応が出来ませんからデカールでこれを行います。
色はいつもデカール印刷に使うシルバーの上に透過性の黒=象のロケットさんの特色ダークを重ねて表現します。画像はテスト用に印刷した物で、下段がメタリックシルバーそのまま、それに特色ダークを1回~5回まで重ね刷りした物となります。
見本を参考にし、今回は「ダークを3回重ね刷り」した物を採用する事にしました(ただし後ほど変更となります)。
ベースクリアーを塗ったマイクを工場二階に移し、デカール貼り付け作業開始です。
ただ最初にデカールを貼ったところ、ダーク3回刷りでは黒さが足りないと感じたので、その後改めてダークを重ねたデカールを作成し直しました。
ただ何回も重ね刷りをすると印刷時の摩擦によって部分的に剥がれが生じてしまい(インクリボンを重ねた際に先に印刷した部分がくっついて持って行かれてしまいます)、何とか5回擦りで良い状態の物を作る事が出来ました。上が「ダーク3回擦り」、下が「ダーク5回擦り」となります。下段「N」と「o」の部分でダークの一部が剥がれ下地のシルバーが露出しているのが判ると思います(なのでこれは失敗です)。
参考までに下段がシルバーのみで印刷した物となります。大分黒くなっているのが判るかと思います。
良い仕上がりに出来上がったデカールを所定の位置に貼り付けます。
場所を工場一階のブースに戻し、エアーブローとタッククロス(塗装用の粘着物質がついた不織布)で表面を軽く撫でて埃を除去します。
そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!
ただデカールはそれ自体に厚みがあるので塗り終わった状態で段差が出来ていて、通常はこの後研磨して磨き処理を行いますが、今回はその範囲が大きいという事でもう一度クリアー塗装を行おうと思います(その方が下地を露出させてしまう等のリスクが少ないので)。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!