たまには自家塗装っぽく

ikea たまには仕事っぽくない感じに、初心に還って塗装を楽しもう!と言うことで買って来たIKEAのキャスターチェアーです。これが面白い事に上と下は別々で、好きなのを選んで自由に組み合わせて下さいって仕様になっているので今回自家塗装を想定して買ってみました。

ikea1私が買ったのは一番安いプレーン(無地)で、素材は恐らくポリプロプレンですから自家塗装はちょっと難しいかも知れませんが、そもそもの値段が安いので(上下セットで確か二千円台だったと思いました)軽い気持で塗ってしまって良いと思います。一応肝さえ抑えておけば自家塗装でもPP(ポリプロピレン)は大丈夫ですし。

ikea4 必ずやっておく事は「足付け処理」で、 要は被塗面がツルツルしていると塗装はくっ付いてくれないので表面に傷を付けて塗装がよく密着するようにしてあげる必要があります。

ただし深い傷を付けるとそのまま残ってしまいますし、特に今回のようなポリプロピレンは強く擦ると毛羽立ってしまうのでせいぜい#1000より細かい番手が良いと思います。最近は耐水ペーパーでは無く上の画像にあるような布状の研磨副資材(コバックス社製のアシレックス)があるのでこれのオレンジ(#1200相当)がお勧めですかね。空研ぎだと目詰まりしますが実は水研ぎとして使っても大丈夫です。

ikea2  尚、単色ベタ塗りは場合によってはチープな感じがしますから今回は素地の白を活かした「2トーン仕上げ」にします。プレスラインなどで色分けをするのが格好良く見えるのでお勧めですかね。ちなみに反対色(緑と赤など)や原色(赤と青)などの組み合わせは難しいのでそれも考えて素地の色を決めるのが良いと思います。となるとやはり白が無難なんですけどね。

ikea3塗装の密着性については「足付け処理」「脱脂」「プライマー」が肝で、脱脂はシリコンオフなる専用の溶剤がお勧めですが無ければ中性洗剤とスポンジで良く洗ってもまあ大丈夫です。

尚プラスチック用のプライマーは持っていないのが普通ですから、自家塗装の場合はホームセンターやカー用品店に売っている市販品の「ミッチャクロン」なる缶スプレーで良いと思います。ちなみにこれらプライマーを塗らないとポリプロピレンの場合はいくら足付け処理をしても脱脂処理をしても全くくっ付きませんので必須作業です。

色は好きな缶スプレーで構わないのですが、ここで注意したいのは「艶を出そうとしない」と言う事です。自家塗装でお勧めなのは「艶消し」の仕上がりのみで、艶を出そうとしても缶スプレーで簡単に出せるものではありませんし、かといって単に色を塗っただけだと中途半端な艶しか出なくて気持ち悪い仕上がりになりますから、お勧めとしては最後に艶消しクリアーを塗って艶を完全に消してあげれば上品な仕上がりになると思います(ただし湿度の無い日が宜しいかと思います)。

ikea-2  ちなみに今回の塗装はベースコート(色)に直接艶消し剤を入れて艶消しの仕上がりにしていて、クリアーは塗っていませんが硬化剤を添加しているので缶スプレーより少しだけ強い塗膜といった感じになっています。ただやはりクリアーは塗っていませんから、使っている内に角などは塗膜が擦り切れてしまうと思います。この辺が自家塗装っぽい感じで、所謂これが「激安コース」と設定している塗装です。耐久性も必要であればやはり2液ウレタンの艶消しクリアーを塗らなければなりませんが、ただそうなると最初から塗装済みの椅子を買った方が安く済みますから、今回は自家塗装っぽくと言う事でそこは無視して考えてます。

ikea-4後はお好みでステッカーなどを貼ればオリジナル感が出て良いと思います。Youtubeのステッカーはスタジオっぽい雰囲気が気に入っていて、ぶっちゃけこのステッカーだけでも良かったんじゃ・・・と思うくらいなのでして(苦笑)。

ただ自家塗装といってもそれなりに準備や環境が必要なので最初は小さい物から始めると宜しいかと思います。定番はやはりミニカーでしょう(私が塗装屋になるきっかけもそこからでしたので)。

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