ヨコハマトリエンナーレ2017①

 前回に引き続き、3年に一度開催される現代アートの祭典「横浜トリエンナーレ2017」の会場の一つである横浜美術館に行って来ました。

今回のテーマタイトルは「島と星座とガラパゴス」との事で、 美術館の正面口を飾るのは中国の現代アート作家のアイ・ウェイウェイ(艾未未)氏の作品で、難民問題をテーマにしているようです。窓が救命ボートになっちゃってますね。

作品のタイトルは「安全な通行」で、柱に括り付けられたこれらのライフジャケットは実際に難民が着用&使用していた物との事です。

作者のアイ・ウェイウェイ氏は北京オリンピックの主会場だった北京国立スタジアム「鳥の巣」のデザインに携わっていたり、他には政治・社会活動家としても有名です。結構ぶっ飛んでいる方なので何度か当局にも拘束されていて、もっと自由に物が言えるようになった氏の作品を見てみたいと思っています。

 と言う訳で入館です。って入って早々デカすぎ!!と言うのが正直な感想です。

てっきりゴーレムかと思いましたが、どうやら日本のしめ縄をモチーフにしているようです。作家はインドネシアのジョコ・アヴィアント氏で、同国から2000本の竹を持ち込んで独自の手法で編み上げているとの事です。この太さの竹を編むって・・・お前がゴーレムかよ!と心の中でツッコんでおきました。

 こちらの作品はウニの殻で出来ていて、「あれ?これってどこかで見た記憶が・・・」と思ったら、小学生の頃にやった色覚テストのそれですよね。

 二階に上がると床に巨大な備長炭の束が置いてあるのかと思いきや、どうやらこちらは電気を通す為のケーブルのようです。真ん中の方には冷蔵庫も置いてあって、扉を開けてようとしていた人が係の方から制されていました。まあ人として開けたくはなりますよね(笑)。

 傍らにあったモニターを見てみると、どうやら先ほどの冷蔵庫とケーブルをタクラマカン砂漠に持って行き、電気を繋いでビールを飲む!(一体どうして!)と言う趣向だったようです。

随分と無駄な事をする人が居るんだなぁと思いきや、かつて文化や文明の流通経路だったシルクロードが、今はその用を足さず孤立している現状を描いていると言うコンセプトがあるようです。

作者のザオ・ザオ氏は新疆ウイグル自治区出身で、一時期冒頭で紹介したアイ・ウェイウェイ氏と一緒に制作をしていたのですが、2011年にアイ・ウェイウェイが警察に拘束されたため、その後解散しています。

他にはキャイーンを連想しない方が難しいと思う熊をモチーフにした作品や、

いつもは良く判らないのに、ここにあると何故かまともに見えてしまう抽象画など(!)、見どころは満載です。

もう少し画像があるので、そちらは後日改めて紹介したいと思います。

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