NBロードスターヘッドカバー 凹み文字埋め

road34 先日サンドブラスト処理を行っていたNBロードスターのヘッドカバーです。リン酸処理をするかどうか悩んだのですが、先に凹み文字部分を埋める作業から始める事にしました。

リン酸はパテのフチ(のアルミ素地)を侵してしまうのでセオリーとしてはそちらが先なのですが、プライマーを塗れるのはまだ先になりそうなのでそちらは後で行う事にします。パテを塗った部分にはマスキングをすれば大丈夫なのでどうぞご安心下さいませ。

と言う事で、まずは凹み文字周りを少し削っておきます。本来であれば凹み文字の底までアルミを削り落としスムーズな傾斜を形成させたいところですが、さすがにこの厚みでそれをやるのは大変ですし、そもそも強度的にどうなのかと言うことで削るのは少しだけにしています。

z1 と言う訳で今回新たに導入したZ-1パテです。製品自体は昔からある物で、販売された当初(15年くらい前でしょうか)から愛用していましたが、小物の塗装専門になってからは使う機会が無かったので買うのは久しぶりです。ちょっと特殊なパテなので初めて使った時はかなり衝撃的でしたが(ご存知の方は判りますよね)、これについては後ほど社外記の方で紹介したいと思います。

パッケージのデザインについては少々不安になりますが(笑)、とにかく凄く良いパテなので今回の作業に丁度良かったです。

road33 先ほどのパテをよく混ぜたら凹んだ文字部分にしっかりと充填します。ただこのパテはとても塗り難く、大きい巣穴が出来易いので、今回はそれの対策として上からクリアファイル(普通の市販のアレです)を貼ってガムテープで固定しました。普通はこのような事はしませんが、ちょっと試してみたかったのです。

road35 そのまま熱を掛けてパテが固まったらクリアーファイルを剥がします。クリアーファイル自体はPP(ポリプロピレン)なので、幾ら密着性の強いエポキシでも離型剤無しに簡単に剥がれてくれます。ただちょっと塗り過ぎましたかね・・・。

road36 なので結局かなりの量を削る事になりました。まあそれでも一応は効果があったみたいで、思ったよりかは巣穴も少なく清んだようです。ドリー(2個上の画像に写っている板金用の鉄の塊)でゴシゴシと扱いたのが良かったのかも知れませんね。

ちなみに今回使ったZ-1パテは思った以上に研ぎ易く、???と思っていたら、どうやら使われている材料が一部変わっていたみたいで、昔に比べると大分研ぎ易くなったみたいです。以前は岩を削っているのか(!)と思うくらい大変だったのですが、これならもっと色々な場面で使えそうですよ。

road37ただそれでも結構な量の巣穴は出来ているので、さらにこれを埋めておきます。

road38巣穴を埋めるのに使うのはいつもの3Mパネルボンドで、先ほどのZ1パテと同様、どちらも2液のエポキシ系となります。

ちなみにこのような巣穴を埋めるのには通常ポリパテを使いますが(その方が全然楽なので)、結晶塗装の場合は被塗物に掛ける熱が140℃以上、場合によっては170℃まで上がるのでポリパテでは剥がれてしまうのです。その場では剥がれないにしても、後でプクプクと浮いてしまったら嫌ですので、この辺はエポキシで統一しておくのが吉ですかね。

次の作業としてはいよいよ凸文字の作成となるのですが、そちらはもう少し先になりますので、とりあえずヘッドカバーはこの状態で一旦休止となります。

凸文字の作成についてはこちらでは無く社外記の方での紹介となりますので、ご興味のある方はそちらもチェックしておいて頂ければと思います。どうぞもう少々お待ち下さいませ!