フェラーリ430リモコンキー サフェ入れ

 先日お預りしておりましたフェラーリ430のリモコンキーです。旧塗膜をペーパーで削って剥がします。

 今回は裏表のカバーだけでなく、鍵本体の黒い部分の塗装も承っていますので、そこに塗られていたラバー状の被膜も削り落としています。

ここまでの研磨は空研ぎで、最終番手は#240となります。

 ペーパーを当てなかった個所にも足付け処理を行う為、ウォッシュコンパウンドとナイロンブラシを使って処理します。

 カバー表面には跳ね馬の七宝エンブレムが嵌るようになっていますが、ここのサイズはギリギリなので膜厚をつけたくは無く、熱可塑性樹脂を使ってサフェーサー用のマスク型を作製する事にしました。以前行ったF458のリモコンキーカバーの時と同じような方法ですね。

 100℃のお湯にカバーと樹脂粘土を入れ、熱い内に押し込んで型に合わせます。

 冷えて固まったら一旦取り外し、後で外し易いよう中央に切り込みを入れておきます。

 その後マスキングを行い、台にセットして脱脂清掃を行います。

 樹脂素材は不明ですが、ペーパーを掛けた時の毛羽立ち方からして恐らくPP等のオレフィン系樹脂と思われ、塗料の密着性が悪い方(と言っても車体塗装では普通の素材ではありますが)なので念の為火炎処理も行っておきます。

火炎処理については以下の記事が判り易いと思いますので宜しければご参照下さいませ。フューエルキャップはこちらも樹脂素材は不明ですが、恐らくナイロン(PA=ポリアミド)だと思います。

Mazda Diesel Fuel Cap

 火炎処理後、プラスチックプライマーを塗布し、

 続けてサフェーサーを塗装します。

サフェを5コート程塗ったら凹み部に嵌めたマスク型を取り外し、最後に全体にもう1コートサフェーサーを塗っておきます。

この後一晩は自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!