スマートキー マスキングシートレーザーカット

key3何の事だか良く判らない方にご案内しますと、半年前くらいからこちらのスマートキーケースの塗装をご依頼頂いていまして、現在ようやくロゴ入れのマスキングシートが出来上がった段階となっています。

少し途中の工程を紹介しますね。

key60素地のザラザラをツルツルにする為の下地処理は当然で、今回は「少し入り込んだボタンをツライチにして豆みたいに」といったご要望もありまして、それらの加工も行っている内に数か月が経ちました。

key109その後3コートホワイトパールの塗装も完了し、いよいよボタンのロゴ入れを!と言う段階になったのですが、

key121さらに表面(裏面?)にLAND CRUISERのロゴを入れられたいと言う話にまで発展しまして、

key116ただ各ロゴや文字は余りにも細かく、もはや塗装では無理なのでデカールしかないのでは・・・と言う事になったのですが、その後STANDOXから新色が出たりして、状況はさらに泥沼に(苦)。

key143 そしてこちらが現在進行中の作業で、画像に写っているのは当工場二階にある、趣味で購入したCO2レーザー加工機です。

key144 レーザーの出力は0.1%~100%までの調整が出来て、例えば5ミリのアクリル板を切る場合は大体50%の出力で行っています。

key146またレーザーを照射するノズルの運行速度も毎秒1ミリから設定出来るので、これらの調整次第で10ミリ以上のアクリル板から、今回のような薄いマスキングシートのカットも可能と言う訳です。

ちなみに通常マスキングシートを作るのはカッティングプロッターなる機械を使いますが、それだと今回程に細かい物を綺麗にはカット出来ないので、このレーザー加工機を使っています。

key145  と言う訳でまずはデータ出しからで、取り敢えず室内を常温(20℃)に合わせました。

key147 最初は上手く行かないのですが、やっていくうちに段々コツが判って来ます。

key148 これだと切り過ぎで、これの一歩手前、寸切りといったイメージです。

key150 最終的に上手くいった方法としては、ノズルの運行速度を秒速3ミリに、対称物までの距離はいつもより2ミリ近く10ミリ、レーザー出力は最初に7.5%で始めてノズルを温めて(余熱)、徐々に0.1%ずつ出力を落としていき、最終的に6.7%~6.8%の出力で丁度よく切れました。

key12ちなみに今回作っているマスキングシートはこんな感じのボタンのロゴなどです。

key151 こんな感じで、画像だけで見ると簡単そうに見えますが・・・

key152サイズが米粒くらいなので細部まで綺麗に仕上げるのは結構大変なのです。

key140ただ今回のようにレーザーを使ってカッティングが出来れば、一般的なプロッターには不可能だった小さなサイズのカットでも自然な曲線や直角の角を表現する事が出来ます。

factory78と言う訳で、何とかここを凌げば塗装屋としてもう一皮剥けれるんじゃと思い、夜な夜な作業進めています。

しかしながら武士は食わねど高楊枝と言う訳にもいかず、おっと、つい非常食に手が(苦)。

key153と言う訳で、何とか予定通り年内にロゴ入れまでは終わらせておきたいと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

4 thoughts on “スマートキー マスキングシートレーザーカット

  1. 素晴らしい!
    では、次もお願いいたします。
    ブツはまだ購入していませんので、購入次第ご連絡させていただきます。

  2. ご贔屓頂き有難う御座います。ついにリキッドシルバーですか・・・!

  3. この精度は本当に羨ましい限りです。
    貼る時にほんの些細なミスで歪みが出そうで恐ろしいですが^^;

    私的に毎度思うのですが、紙タイプのマスキングテープ、80mm~100mmあたりが欲しいんですよね…。

  4. そうなんです。お察しの通りこれらを貼る時は精神崩壊寸前で冷や汗が凄いんですよ。
    ただ予備を用意しておけばダメージも少ないですので、必ず二個以上は作るようにしています。

    和紙タイプの幅広マスキングテープ、GUNさんも同じこと言ってましたよ(笑)

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