すっかり紹介が遅れましたが、先日無事到着しておりましたキャノンのレンズフード「ET-87」です。この度のご依頼、誠にありがとう御座います!
ちょっと前にもキャノン製のレンズフードを塗装しましたがそちらとはちょっと形が違っていて、こちらは所謂「花形」と呼ばれる物です。レンズから外す場合にはボタンもあって、見た目は一個の製品ですが塗る時は分解して行うので合計3点の塗装となります。
このままでも塗れない事は無いですが、継ぎ目が中途半端に埋まったり埋まらなかったりすると格好悪いのでやはり分解しての塗装が基本となります。と言うか新品時に塗装するとして普通組み付けてから塗ったりはしませんよね。
こちらは別件で以前ご依頼頂いた時の案件で、手前のレンズフードは今回のご依頼品と同型のものです。
今回のご依頼では基本的にはこれと同じで、花形のメインパーツの方をグレーベージュで根元部分を黒のままにします。赤いラインは入れません。
ちなみに根元の部分は黒のままですが、グレーベージュの部分と艶具合が違ってしまうのは変なのでやはり一緒に艶消しクリアーを塗っておくのがセオリーとなるのです。
上の画像では奥にあるレンズと手前のレンズでは全然色が違って見えますが、これが所謂「製品毎の色ブレ」でして、同じキャノン製品でもこれだけ色は違ってきます。似たような事で、例えばトヨタ車でも色々な車種で同じ色を採用していますが実はそれぞれかなり違う色だったりします。なので塗装時にはかならず「目調色による微調色」が必要になってくる訳ですね。車体を塗るのに配合データそのままで塗るなんて事は普通有り得ませんので(私的経験ですが)。
ちなみに今回のご依頼では画像手前にあるレンズと同型の物に装着されるので、この時作成した色をそのまま使いますから極端な色違いが起こる可能性は低く、なのでレンズはお預かりしていません。
ちょっと前にご依頼頂いたET-74のオーナー様は「それでも一応見て貰いたいので」という事でわざわざレンズも一緒に送って頂きました。この辺はオーナー様の自由ですのでもし不安に思われる方はレンズも一緒に送って頂いても構いません(確認だけなら費用は掛かりません)。ただし色の確認もいつ出来るか判りませんので基本的には完成時まで一緒にお預かりとなります事をご了承下さいませ(現時点ですと二ヶ月くらいは掛かるかと・・・)。
それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠にありがとう御座います!