ヴィオラ・ダ・ガンバ カーボンケース 本塗り

viola30 大変お待たせしました!ヴィオラ・ダ・ガンバ用のカーボンケース、無事本塗り完了しております。

残っていた裏側のマスキングを終え、ケースス本体が台に直接触れないようにする為に間に段ボール箱を置いてセッティングしています。

viola31 そしてベースコートの塗布が完了です。いつもの小物に比べると比較的面積が大きいのですが、実は作っている色(塗料)自体はそんなに多くは無く、(今回は200ccです)、ただそれでは全然足りないので、こういった場合は在庫している塗料(要は余って残っていた塗料)を使ってこれと似た色を作り、それを下色として塗って完全に隠蔽してから本来の色で仕上げています。

塗装の仕事ではまさか「色が足りない!」なんて事はあり得ませんので大抵は色を余らせてしまうのですが、そういった塗料は結構色々な種類があるので、例えば今回はシルバーともう少し濃いブルーメタリックを混ぜてこれに似た下色を作っています。これはコストを抑える為でもありますが、とにかく無駄にゴミを出すのが嫌なので、こうやってリサイクルしてやらせて頂いております。仕上がりには関係ありませんのでご安心下さいませ。

viola32 そして十分にベースコートを乾燥させたらクリアーを塗って本塗り完了です。最近一気に気温が高くなったので硬化剤・シンナー共に揮発温度の高いタイプに変更しています。

viola33 硬化剤は4種類、シンナーも4種類あって、気温や作業内容によってこれらの組み合わせを変えて使います。

viola34色はPORSCHEの純正色「HORIZONT BLAU」(カラーコード:37X)で、使われているメタリックの粒子感は比較的細かく上品な質感に見えると思います。

viola35全体的に素地調整を行なったお陰で被塗面はかなり美しくなっていると思います。ただ最初の状態からして、恐らく熱を掛けるとカーボン繊維の模様がまた大きく出て来てしまうと思いますので、今回は熱の温度を控えめにし(50℃程度)、その分時間を掛けてじっくり硬化させようと思います。お待たせして申し訳御座いませんが、組み付けまで二週間くらい寝かしてあげたいので、何とぞもう暫くお待ち頂けますようお願い申し上げます。折角綺麗に出来たのに、熱を掛けてプクっとブリスターとか出たらショックが大き過ぎますので・・・(FRP製品は時々そういった事が起こるのです)。

組み付け作業に入りましたらまた紹介しますのでどうぞもう少々お待ち下さいませ!