ゼンハイザーe945マイク 本塗り

mic32 大変お待たせしました!ゼンハイザーe945のマイクは無事本塗り完了しておりますのでご安心下さいませ。

sennheiser今回のご依頼では網の部分を黒、それ以外の部分をキャンディーレッドの2トーンカラーで承っています。このパターンは初めてですね。

mic33 塗る順番としては先にヘッド部分全体をベースコートの黒で塗ります。

mic34 よく自然乾燥させテープフリーな状態になったら黒く残す網の部分をマスキングします。乾きが甘いとマスキングテープの糊の痕が付いてしまうのでNGで、また熱を入れると密着性が悪くなる可能性(STANDOXの場合は無いと思います)があるので私的には自然乾燥を基本としています。ベースコートに硬化剤を入れた時は特に、ですね。

mic35 キャンディーレッドの下塗りとして、まずはシルバーを塗装します。使っている原色はSTANDOXのMIX811で、粒子の大きさ、輝きの強さ、そこそこの隠ぺい力(苦笑)と言う点でバランスが取れているので通常はこれを採用しています。

mic36 さらにその上に透過性の赤(キャンディーレッド)を塗布し、マスキングを剥がした状態です。キャンディーレッドは1コートで塗るのでは無く、徐々に塗り重ねていってここまでの濃さにしています。

今回はキャンディーカラーに硬化剤を数%入れていて、通常STANDOXの塗料ではこの必要はありませんが、膜厚が多くなる場合はクリアー中に含まれる硬化剤成分が下まで浸透しない恐れがあるので予めベースコートに直接硬化剤を入れる事が有効です。よく誤解されるのですが、ベースコートが1液タイプなのでついラッカー系と思われてしまいがちですが(私も最初はそう思っていました)、後に塗られるクリアー中の硬化剤によって2液変換がされるれっきとしたウレタン樹脂なのです(と言う事まではマニュアルに書いてありませんが、以前オートサプライヤーさんに色々資料を取り寄せて貰い私はこう解釈しています)。

mic37 そして全体にクリアーを塗って本塗り完了です。このクリアーに入っている硬化剤分(およそ33%)がベースコードに染込んで硬化させつつクリアーとの層間で密着性を向上させる、と言う訳です(ただし前記したように私的見解ではありますが)。

mic38同じく本体も本塗り完了です。

ちなみに奥のSHUREは別の案件の物で、あちらはこの後白いイラストを塗装で入れてさらにまたクリアーを塗る工程となります。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。今週中には出来上がる予定です。もう少々お待ち下さいませ!