前回の続きで、ベースコートの白を十分乾燥させてテープフリーな状態になったら次は各ロゴの塗装となります。
まずは床に置いても大丈夫なように各部にマスキングテープを貼り、フロントチューブに入れるロゴのマスキングを行ないます。
フロントチューブのロゴに関してもこんな感じで事前にプリントアウトした実寸のロゴを使って位置の確認をしています。
そしていよいよシートチューブ後方に着くLOOKのフルカラーロゴですね。まずは垂直面出しからです。
再現したいのはこのロゴで、純正の場合はクリアー下にデカールが貼ってあるのですが(フォークはクリアー上にシールでした)、今回はこれを塗装で行おうと言う作戦です(大変でした・・・)。
ロゴの横幅は24ミリで、「O」の内側の丸は1ミリちょっとしかありませんから、もうここまで来ると機会でも綺麗に切ってくれません(メーカーの規定値以下なので仕方ないです)。
なので当初は黒い部分はドライプリンターを使った印刷によるデカール作成を考えていたのですが、出来ればデカールの厚みも無くしたかったと言うことで全て塗装で行く事にしました。
小さい丸に関しては沢山カットしてその中から良い物を抽出すると言うワンオブサウザンド方式(笑)で行なう事にしました(いや実際のところとても真面目です)。
ちなみに最初は失敗しました。新車時のデカールもそうでしたが、どうやらセンターを出すのが難しいのです。きっとロゴ自体のデザインが左右対称ではないからでしょうね。
その後順番に升目の色を塗っていき、一旦マスキングを剥がしたら細部を修正していきます。
黒いラインは幅が1ミリ以下なのでちょっとしたズレや幅の違いも目立ってしまいます。
と言う事でLOOKのフルカラーロゴ、塗装で完了です。これだけで半日(4時間くらい)を要してしまいましたが(苦笑)。
クリアーを塗る前に、黒いLOOKのロゴ部分にベースクリアーを塗っておきます。ベースクリアーはその名の通りクリアー(透明)なベースコートで、通常「クリアー」と呼ぶ物は2液性のウレタンクリアーです。
フォークの方は非常にシンプルに白単色となります。既存の塗膜は全て剥がしてからの塗装となっています。
クリアーはダウンチューブのみ3コートで、全体はいつも通り2コートです。
白は隠蔽性が低くどうしても厚膜になってしまうので、「抜き」にした箇所は段差が出来てしまっていますから後でペーパーを掛けて磨くようにします。
とにかく研ぎ難いラグ周りでしたが、一度下塗りを行なって確認しているだけあって美しいラインに出来ていると思います。
この辺も簡単なようですが、研ぎ作業にはかなりの時間を掛けました。
カーボン地スモーク仕様の抜き文字も綺麗なラインに出来ていると思います。
トップチューブのLOOKのロゴのグレーもとても良い感じだと思います。ちなみにこちらはシートチューブ後方に入れたフルカラーロゴに採用しているグレーと同色です。お洒落ですよね。
クリアーはとにかく塗り終わるまでのスピード感が重要なので、塗る順番を予めトレースしてから本番に挑みます。またわざと1コート目と2コート目を違う塗り方にして偏りを無くすような事でバランスを取ったりもします。
以前行ったクロモリラグ+カーボンチューブのフレームもそうでしたが、最初の状態に比べて大きな変化が無い場合はその分細部に気を遣います。相当の費用を掛けて頂いておいて、最初の状態よりも品質が落ちたりしたらガッカリですからね。
それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!