大変お待たせしました!BMW E30 M3 EVO2のヘッドカバーとサージタンクはMカラーで本塗り完了しておりますのでご安心下さいませ。ちょっと内容が多いのでサージタンクとヘッドカバーはそれぞれ分けて紹介しますね。
サージタンクの方は状態が良かったので既存の塗膜は全部剥がさず、傷のある箇所のみを削って全体にサフェーサーを塗布し、その後研磨して全体を平滑にしてあります。元々の素地も凄く良いと言う訳では無いので修正しました。
まずは全体にアルピンホワイトⅢのベースコートを塗布し、十分乾燥させたらMカラーの塗装を行います。
この作業は今回初めてなので予め各部の採寸を取ってデータ化してあります。
カラーリングの再現に関しては色々考えた結果、このように型紙を作る事にしました。
サイズは元の通り、位置も元の通りに配置して仮止めします。
ある程度雰囲気だけ合わせて似たような感じに仕上げるならさほど労力は必要無いのですが、事故車の修復と同じく「元の通りに」となると色々大変です。何と言ってももう見本は手元に無い訳ですから・・・。
まずは左右の赤と水色を塗り、そこ型紙を当てて位置(幅)を確認し、最後に真ん中の紺を塗ります。塗る順番はこうでなくても構わないと思いますが、私的には見切りのラインの美しさを優先させたいので色の隠蔽性を順番の基準にしています。
各色はSTANDOXの配合データから作成しましたが、出来上がった物を見てちょっと気になったので、水色は配合データにさらに白を加え、赤もオレンジ感が強いと感じたので土壇場で原色の赤(MIX561)を追加しておきました。
そしてマスキングを剥がした状態です。今回はしっかりとした台を作ったお陰で被塗面に一切触れずここまで作業出来ています。塗装屋さんなら判ると思いますが、白でこういった作業は寒気がしますよね。
その後凸文字を研磨してアルミ素地を露出させています。こちらでは撮影していないのですが、この後さらにベースコートの白で文字の隙間の汚れた部分を補正しています。そちらはヘッドカバーの記事で改めて紹介しますね。
そしてようやくベースコートが完了です。昨夜は23時くらいでここまで終了とし、ヘッドカバーは本日朝から始めました。10年くらい前は徹夜でマスキングとかも出来たのですが、さすがに今はもう無理のようです。
アルミの素地が露出した箇所には密着剤を塗布し、全体にクリアーを塗って本塗り完了です。
配置やサイズは極力元の通りに、且つ仕上がりは最初く比べて断然良くなったと思います。
斜線のラインに関しては、イラストデータを作成した時に完璧な平行線として補正しておき、それを基にして作った型紙なのでかなり正確な図形が描かれていると思います。
元々の塗装は凸凹としたゆず肌でしたが、今回は下地から手を掛けているので裏まで艶々に仕上がっていると思います。
続けてヘッドカバーの記事を作成しますのでどうぞもう少々お待ち下さいませ。