どちらも傷の修理でご依頼を頂いておりますBMWの純正パニアケースです。
それぞれオーナー様は違うのですが、下地作業はほぼ同じ内容となりますので並行して作業を行っております。
傷の部分は#120で削り落とし、さらに#180→#240で滑らかになるようフェザーエッジを整え、さらにその周りまで#320で足付け処理を行います。また周りにも傷が無い事を確認しておきます。
一般の方からすると深い傷の場合は「パテで埋める」と思われていますが、極力パテは使わず、傷は削り落とし、その分はサフェーサーで補填(充填)するといった方法がセオリーとなります(勿論ケースバイケースとなります)。
よく脱脂清掃し、ロールマスカー(養生紙)を使ってマスキングをします。
養生のやり方もケースバイケースで、今回のように余裕を持って大きめに貼る場合もあれば、プレスライン(山)を利用してそこでサフェーサーを区切ると言う方法があります。
この辺についてはマニュアルといった物は無くて、要は仕上りが良く、その後のトラブルも起きないように、それでいて最短時間(低コスト)でといった事が基本となります。勿論必要な所には時間を掛けますが、単に効率が悪いだけなのはナンセンスです。
プラスチックプライマーを塗り、続けてサフェーサーを塗布します。
サフェーサーについては特に上塗りのメーカー(当店の場合はSTANDOX)に揃える必要は無いと思っていますが、色々なメーカーや種類を試した結果、今のSTANDOXのシステムフィラーにはとても満足しているので使っています(昔のSTANDOXはサフェが最悪だったらしいですが)。
この後60℃40分程の熱を入れて塗膜を硬化させ、サフェーサーを研いでラインを出したら全体に足付け処理を行い、本塗り用のマスキングを行ったらいよいよ本塗りとなります(ルパンブルーの方はもう少し後になるかも知れません)。
どうぞもう少々お待ちくださいませ!