マセラティリモコンキー 分解

先日お預かりしておりましたマセラティ純正のリモコンキーです。もう少ししたらサフェーサーを塗る作業がある為、それと一緒に塗装出来るよう今の内に分解をしておく事にしました。

 まずはエンブレムを外しました。

 七宝焼きのエンブレムは両面テープでガッシリ嵌っている為、最初に工業用ドライヤーでプラスチックが溶けるんじゃないか(!)と言うくらい温めて両面テープの粘着力を落とし、その間に隙間からカッターの刃を挿し込んでテコで外します。

とにかくここの隙間が狭いので普通のマイナスドライバーでは入らず、色々試しましたがこのデザインカッターの刃が一番良いと思います。どちらかは傷を付けないと外せないので本体の方に犠牲になって貰っています(後で直しますのでご安心下さいませ)。

 そして開きました。と言ってもここまでの作業だけで実は相当難しく、普通は手を出さないのが無難だと思います。

ちょっと今回は撮影をし忘れたので前回の時の画像ですが、このカバーは3か所の爪で止まっていて外側からは見えません。

唯一見えるのが電池が入る穴の部分の奥にある爪で、ただしここには直ぐ傍に基板がある為、下手な工具を入れるとそちらを壊してしまい注意が必要です。

 私は一度全ての爪を破壊して内部を見る事が出来たので、その後こういった専用の工具を作りました。と言っても単にワイパーの平板の先端を曲げただけの物ですが・・・。

 これを穴の奥にある「爪の受け部分」隙間に横から挿し込み、グリっと回すと爪が浮いてその間に外側からヘラを挿し込んで開く!と言う寸法です。これでここだけは壊さずに取り外す事が可能です。

こちらもちょっと撮影し忘れてしまったので、先ほどの画像の一部を拡大してみました。この2つの破片がもう2個の爪の一部です。

 先ほどの大きい方の部品が上の画像の奥にある爪の受け部分で、プラスチックプライマーを筆で塗ってからエポキシ接着剤で固定しています。

 そして先ほどの小さい方が手前のカバーの方の「爪の先端」の部分で、こちらも同じよ言うにPPプライマーを塗ってから接着しています。こちらは受け側では無く爪の先端が飛ぶという今までに無い壊れ方をしました。

と言う訳で無事分解完了です。

ちなみに社外品のリモコンキーはエンブレムの裏にネジが無かったり、そもそも爪すら存在しない「ただの嵌め込み」となっているのでここまで分解は難しくありません。

この後はカバーの表面を平滑に削り出してサフェーサーを塗る予定です。まだ少し先になりますが作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!