セローライトカウル 調色~本塗り

お待たせしておりまして、先日お預りしておりましたセローのライトカウル、調色作業からの紹介となります。

配合データは無いので、まずは適当な原色を混ぜて似たような感じの色をカップ内で作製します。ここまでの簡易的な色の作製であれば費用は無料となります。

 その後、作った塗料をシンナーで希釈し、スプレーガンに入れて色板に塗ります。

先ほどまでのは簡易的な色の作製は5分程度の作業なので費用は無料で、ここからの作業はスプレーガンの洗浄なども含め作業時間を必要とするので有料となります。

色を見る部品(フロントフェンダー)は樹脂自体に色(顔料)が練り込まれた着色樹脂の為、 塗装した物とは色の見え方が変わるのですが(塗装した方は透かしが黒く見えます)、大体間を取って良い具合の色味に近づけます。

 使った原色は白・黒・オーカー・オキサイドレッドで、ソリッドカラーのベージュ系塗色としては基本の原色ですね。

 被塗物であるライトカウルの方は、全体を#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で研磨し、さらにその後スコッチとウォッシュコンパウンドで足付け処理を行います。どうもPP(ポリプロピレン)の滑るような表面のヌメリ感が気持ち悪く、空研ぎだけだと不安なんですよね。令和の時代に他の塗装屋さんは水なんてもう使わないのでしょうか・・・。

 その後台にセットし、よく脱脂清掃を行ったら、

 さらにガスプライマーで火炎処理を行っておきます。ちなみにABS樹脂でこれを行う必要はありません(ABS樹脂は塗装との相性がとても良いので、プラスチックプライマー自体使っていない塗装屋さんもいらっしゃるのではと)。

 ベースコートを4コート程塗って完全隠蔽させ、

 軟化剤を10%入れたクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

裏側は見えなかも知れませんが、一応色とクリアーも入れておきました。

この後は一晩以上自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!