VMAXメーターフード サフェ入れ

先日お預かりしておりましたヤマハVMAX純正のメーターフード(メーターカバー)です。

飛び石傷や打痕などがある箇所は#120→#180のダブルアクションサンダーで研磨して均し、曲面部分は#240で当て板(スポンジパッド)と手研ぎでラインを整え、最後に#320相当の布状研磨副資材(アシレックススカイ粗目)で細部の足付け処理を行います。

尚、元々塗られている塗膜はしっかり密着していますので全部剥がす必要はありません(4輪自動車車体の塗装でも同様で、問題の起きていない既存の塗膜を全部剥がしてから塗り直すなんて事はまずありません)。

よく脱脂清掃をし、プラスチック素地が露出している箇所にプラスチックプライマーを塗布します。

プライマーはフチや内側にもしっかり塗っておきます。

続けてサーフェサーを塗布します。

サフェはウェットで4コート程塗り、最後に少しシンナーで希釈してもう一コート塗ります。コート毎に15分程の乾燥時間=フラッシュオフタイムを設けているので、じっくり1時間以上掛けて塗り重ねています。

フチに深い傷があったのですが、それの深部まで削るとラインが崩れそうだったのでスプレー塗装後にサフェをピンポイントで筆挿しをしておきました。

昔のラッカー塗料時代ではサーフェサーもパテも1液タイプが主流で、この場合は厚塗りが出来ませんから、カウル全面にラッカーパテを塗ってある程度ライン出しを行っておくような必要がありましたが、現代は比較的厚塗りが出来る2液性のウレタン系サフェが主となったので、全般的にパテを使う機会は減りました。ポリエステル系のパテでもヘラ塗りでは無くスプレーガンで塗るタイプのパテ(スプレーパテ)を使う塗装屋さん(板金屋さん)も増えましたよね。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

バイク用アルミカウル塗装承ってます

先日到着しておりましたバイク用のアルミ製カウルパネルです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

バイクのヘッドライト上、一般的にスクリーンパネルが着く箇所に装着されるパーツです。鋳造では無く、CNC等の工作機械で削り出されて作られた物と思われます。

表面は細かい凸凹があって、そのまま上塗りを行うと中途半端な肌になってデロデロとした気持ち悪い仕上がりになってしまいますので、こちらは研磨して平滑にする予定です。

ちなみに自動車内装部品やバンパー・トップカウル等で表面がザラザラとしたプラスチックパーツがありますが、あれは主に成型時に出来た歪(ヒケ)を誤魔化す為の物で(所謂「梨地」で、これは結晶塗装も同様の効果があります)、対して今回のこちらの凸凹は意匠性を高める為の加工なので全然違う物となります。

なのでラインはしっかり出ている筈ですから、下地処理ではサフェは使わず「研磨→プライマー塗装」のみで行う事を想定しています。

裏側の凸凹はそのままで、ただサンディング(ペーパー掛け)では凹凸の深い部分まで足付け処理は出来ませんから、下地処理にはサンドブラスト→リン酸処理を行うようにします。色は裏表共に「艶あり黒」で、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

VMAXメーターフード塗装承ってます

先日到着しておりましたヤマハVMAX純正のメーターフード(メーターカバー)です。こちらのオーナー様は同車製品で何度も塗装のご依頼を頂いている方で、この度も当店をご贔屓頂き誠にありがとうございます!(6回目くらいでしょうか…)。

状態としては塗装済み品で、全体に細かい傷が多数ついています。

メーターカバーは鍵などが当たって傷が付き易い傾向にあり、浅い傷であれば塗装前の下地処理(足付け処理)で一緒に削れるので問題ないのですが(ですので見た目ほど酷くはないです)、ところどころで点のように深い傷が入っているので、

上塗りの前に「研磨→プライマー塗布→サーフェサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理も承りました。ちなみに樹脂素地は白系で(アイボリー)、その上に黒が塗られています。

全体にあるのは浅い傷なので見た目ほど酷くはないのですが、1ミリ程でも下地まで達している傷がある場合はこの周りを研磨して緩やかな傾斜になるようにしなければならない為、思った以上に処理する面積が必要となり、結果的に部品全部にサフェを塗って削る事となります(まあまあ面倒な作業になります)。

ご依頼頂いている色はトヨタ「ブラックメタリック」(カラーコード:205)で、以前ご依頼頂いた時の画像がありますのでそちらを紹介します。

この時のアルミ製ウィンカーカバーに塗装した色が今回と同じトヨタブラックメタリックです。クリアーもクリスタルクリアーへの変更で承っています。

こちらは濃いめのグレーの結晶塗装でご依頼頂いたヘッドカバーです。

5年前には同車サイドダクトカバーの塗装もご依頼頂きました。

こちらのキャブレターサイドカバーの塗装もご依頼頂いていました。

他にも紹介していない案件がありますのでこれまで6~7回はご依頼頂いているかも知れません。有難い限りです(大丈夫でしょうか…笑)。

ちなみに最初にお問合せを頂いた10年程前に比べると塗料材料の金額は4倍くらいになっている物もあり、その他光熱費等の固定経費も増えていますから、それに伴い塗装費用もかなり上がってしまっています。年に2回程は見直しをしているのですがその都度値上がりなので、初期の頃に比べると倍くらいの金額になっているかも知れません(それにしてもあの記録的な円高でも輸入塗料が全く下がらなかったのはどういう事なんでしょう…)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

Kawasaki Z H2スクリーンパネル塗装 完成

大変お待たせしました!先日2回目の本塗りを終えていた、カワサキZ H2の純正スクリーンパネル塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々薄っすらと青味の掛かったスクリーンパネルに、

全体に薄いスモーク塗装を施し、

さらにスクリーンパネル先端部分の、元々梨地になっていた形状に合わせてボディカラー同色のカワサキ「メタリックディアブロブラック」(カラーコード:17K)の塗装と、またこちらも元々あったKawasakiのロゴを、白色のデカールで施工しました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

スモークの濃さは、以前施工したNISMOメーターパネル3枚の内の一番薄い物を参考に調整しています。

元々あったザラザラは最初の研磨と、一回目のスモーク塗装で埋めるようにして平滑に仕上げています。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

Kawasaki Z H2スクリーンパネル 本塗り

先日下準備を行っておいたKawasaki Z H2の純正スクリーンパネルです。

よく脱脂清掃し、エアーブローを行って埃を飛ばしたらプラスチックプライマーを塗布します。

スモークの濃度は塗りながらでしか調整が出来ない為、極力光の透過を阻害しないようにして固定しています。

その後含有量を減らしたスモークベースコートを塗り重ねます。

今回はヤマハTMAXのテールランプと同時に本塗りを行っています。

濃さは以前施工したNISMOのメーターカバー3枚の内、一番左の物を参考にして濃度を調整しています。

濃度が決まったら最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

ただしこちらはこの後スクリーンの一部を透過しない塗装=ボディーカラーに、また元々あったKAWASAKIのロゴも入れますので、さらにもう一度本塗りを行う事となります。

なので塗り方としてはいつもより抑えめに、表面張力でフチに溜まらないように注意して塗っています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を二度焼き以上行ってから本塗りに挑もうと思います(チヂレが生じると取り返しが付かない事態になる為、十分に熱を入れてから次の本塗りとします)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!