先日到着しておりましたバイク用のカーボンケブラーリアフェンダーです。こちらのオーナー様は先日アプリリアの純正テールランプ塗装をご依頼頂いた方で、この度も当店をご贔屓頂き誠にありがとう御座います!
「表面がよく見るといまいちな感じなので」との事で、表面をクリアーでの塗装と、
裏面を艶消し黒(【激安コース】仕様)で承っています。クリアーは塗らず、ベースコートの黒に直接ハードナーを添加して仕上げる方法ですね。バイクカウルの裏側等ではよく行う手法です。
尚、カウル表側のカーボン表面には予めクリアーゲルコートが塗られていて、パッと見はそんなに悪く内容に見受けられますが、実際には表面に傷や凸凹があるので、通常であれば「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行いますが、今回のようにカーボン地をそのまま残す場合はサフェの代わりにクリアーを使う事となり、まずはこれを1~2回程行って下地を整えてから本塗りを行います。予定としては下塗りクリアー2回+本塗りクリアー1回といった感じで、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様で承っています。
こんな感じでクリアーゲル(透明なポリエステル樹脂)表面には、カーボン繊維の凸凹が出てしまっている状態となります。
尚、これを研磨して平滑にしてから改めてクリアーを塗装しても完全にこれを防ぐ事は出来ず(凸凹の原因はカーボン繊維と樹脂との差異による物なので)、ただし今回の塗装でこれについては大分軽減は出来ると思っています。
また判り難いのですがゲルコート表面には細かい傷が多数あり、これを研磨するだけでは除去しきれず、なのでクリアーの下塗りが必要になる訳ですね。
カーボン素地を活かしたクリアー塗装については色々前例がありますのでそちらを紹介させていただきます。
こちらはDUCATIのアッパーカウルですね。元々艶消し仕上げの新品で、この時は下塗り3回、本塗り1回、合計4回のクリアーコートを行っています。
こちらはアウディR8の純正リヤフェンダーパネルです。同じカーボンですがこちらはドライカーボンで、元々ボディカラー(ホワイトパール)に塗られていた物を削り落とし、改めてカーボン地を活かしたクリアー仕上げにしました。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!