マセラティリモコンキー 下準備

 先日分解を行っておいたマセラティ純正のリモコンキーです。

深い傷が無いのでこのまま塗ろうと思えば塗れますが、成型時の歪が激しいので、素地を調整してから上塗りを行うようにします。

まずはダブルアクションサンダー#120~#180で平面を粗研ぎし、その後手研ぎ#240で全体を研磨します。

 細かい箇所はペーパーよりもウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)の方がしっかり足が入るので、ナイロンブラシを併用して擦ります。

 ペーパーが入りにくい箇所はどうしても傷(足付け)が一方向になりがちで、そうした場合はこのようにただの水を掛けても親水になりません(それを簡単に行ってくれるのがガスプライマーな訳ですが、それだけに頼ると酷い目に遭います)。

 よく脱脂清掃し、マスキングをして台(ボール紙の芯棒)にセットします。

 窪んだ箇所の内側にサフェが入ると、膜厚が付き過ぎてゴムスイッチやエンブレムが入らなくなってしまう恐れがあるので、その部分もマスキングをしておきます(ラッカーサフェと違いウレタンサフェはパテ並みに盛れてしまいます)。

 念のためガスプライマーを塗布し、その後プラスチックプライマー、そしてサフェーサーを塗布します。

面積的には小さいのですが、塗装費用は「時間工賃」によって算出されるので、お見積もりをされた方の中には「こんな小さいのにそんなに掛かるのか!」と思われる方も少なく無いかと思います。塗装は塗料代よりも、それに掛かる人件費や固定経費(工場の家賃や設備維持費、通信費や光熱費)の方が圧倒的に大きく、どうかそういった事をご理解を頂ければ幸いです。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!