BMWヘッドカバー&サージタンク 下準備

 先日より作業を着手しておりますBMW E24ヘッドカバーとE34 M5用サージタンク、そしこちらの小物部品3点です。

アルカリ洗浄槽への漬け込みで殆ど塗装が剥がれてしまったのですが(全く密着していなかったようです)、隅に若干残っているのと、部分的に腐食が発生しているので、予定通りサンドブラスト作業を行う事にしました。

 処理後です。

 その後リン酸処理も行っておきました。

 そして巨大なサージタンクです。

こちらは溶剤槽に漬け込んでおいて、大分塗装は剥がれてくれたのですが、一部かなり丈夫な塗装が残っていたので、どうせならという事でこちらもサンドブラストを行っておく事にしました。

 各部をマスキングします。

 梨地のザラザラが強いので、ワイヤーブラシやスクレーパーでは中々落とせません。

 こういった塗膜も「剥がれる予備軍」になるので、しっかり落としておく事が必要となります。

 サンドブラスト処理完了です。

サンドブラスト作業後は砂が着いて埃っぽく、ただ現在の工場は比較的住宅街にあるので露店で派手にエアーブローなどは出来なく、なのでこの後はそのままリン酸処理~洗浄(水洗い)を行います。

 その後良く乾かし、塗装をする為の準備を行います。

ヘッドカバーの場合は片面で済むのでそんなに手間は掛かりませんが、サージタンクやインテークマニホールドは全面360度の塗装が必要となる為、設置方法にも色々と手間が掛かります。

ヘッドカバーに比べてインマニ等の金額が高いのはこういった事が理由で、たとえ同じ1部品でも、塗装として考えると「1枚」か「6枚」というくらいの違いになり、さらにそれを一度に全面となると結構大変です。

 固定に使うのはM5の全ネジで、挿した状態で同じ長さになるようカットし、

 カット部のネジ山を立て直し、

 板をボルトで挟むようにして固定します。

 この位置が丁度重心の中心となった為、被塗物(サージタンク)にも負荷が掛からずしっかりとした固定が可能です。

ただこのままだとちょっとした接触で倒れてしまうので、本塗りの際にさらに板を台にボルトで固定して万が一にも倒れたりしないようにしておきます。

そして先日ALPINAの凸文字を取り付けたヘッドカバーなのですが、

 BMWのエンブレム部分に一部気になるところがあって、

凸部を研磨した際、元の場所に戻そうとしたところ、金属疲労で折れてしまいました・・・!

 折れた物は脆くなっていて使い物にならなかったので、適当なアルミ板をカットして構造用エポキシ接着剤(3Mオフホワイト)で固定し、

  研磨してそれらしく直しておきました。

この後は各部をマスキングし、タイミングが来たら本塗りを行います。

それでは作業が進行次第また改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!