先日サーフェサーを塗っておいたKPGC10型スカイラインGT-R(ハコスカ)のヘッドカバーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとして黒のベースコートをパラパラと塗っておきました。
研ぎ作業はとても長く辛い作業なので、体に負担が掛からないよう時間がある時にゆっくり行いました。また今回は「下塗り」を行う事にして、研ぎ作業を大幅に軽減する事にしました。コストは上がりますがもはや仕方ありません。
鋳造製品は歪があるので、まずは#320から始めて粗研ぎを行います。
その後#400→#600→#800→#1000→#1200→#1500といった感じで全体を研いでいく訳ですが(実際は布状研磨副資材を使ってもう少し省略します)、これを少しの研ぎ残しも無く隅々まで行おうとすると骨が折れるので(私の頚椎が大変な事になるので)、今回は#400まででストップとします。
その後凸部を#80→#120で粗研ぎし、表面の腐食と歪を取っておきます。
フィンの部分(凸部)は後でまた削り落しますが、面倒なので簡単にマスキングをしてあります。
一回多めに塗装を行う事で時間は余計に掛かりますが、この方が体への負担は低く済みます。
また艶が出ると歪や深いペーパー目(スジ目)がよく判るので、さらに仕上がりが良くなります。この後は#800で細かいラインを修正し、#1000~#1500で目消し、足付け処理を行います。
ちなみに今回ご指定頂いている色は日産純正の「ミッドナイトパープルⅡ」(カラーコード:LV49)で、
こちらは見る角度で色が変わるクロマフレア顔料が使用されている為、既存の塗料(STANDOX原色)では色を作る事が出来ず、パッケージでの注文となります。現在、メーカー(STANDOX)にお願いして作って貰っているところです(海外からやって来るのでしょうか)。
クロマフレア顔料については以下の記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照くださいませ。マジョーラにも使われている米国の顔料ですね。
当然お値段も凄い事になる訳ですが、どうしてもという事で今回材料費もご負担頂いて対応をさせて頂いております。通常はお受付出来ませんのでご了承くださいませ。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!