ゼンハイザーE945マイク(白・黒・金)本塗り

  先日お預かりしておりましたゼンハイザーE945ボーカルマイクです。

今回はこのような内容で御指定頂いておりまして、グリルのリング部分のマスキングが上手く出来るよう、事前にマスキングシートを作成しておく事にしました。

ラインの幅は2mmで、それを3本重ねた6mmのシートを作成します。

それぞれバラバラにならないようマスキングテープを貼り、練習として実際にグリルのリングに貼って見ます。

6ミリ幅のリングに、6ミリ幅のマスキングシートを貼りました。これならラインの幅が変わらず、また真っ直ぐに貼る事が出来ます。

その後余分のマスキングシートを剥がすと、ピッタリリングの中央に2mm幅のラインが貼れる(塗れる)、と言う寸法です。車みたいに大きい物なら0.1mmラインがズレても判り難いですが、元々小さい物でそこまでズレると目で見ても判ってしまうので気を遣います。

その後足付け処理を行い、台にセットして本塗り開始です。

まずはマイク本体に白(VW社キャンディホワイト)を塗りました。ベースコートです。

グリルは何色も色を重ねるので無用に膜厚をつけないよう、マスキングを行います(ベースコートの膜厚が大きくなると塗膜の強度が落ちます)。

グリルの下側リングを白に塗りました。

ただこの状態だとメッシュ(網)の部分に織り込まれている箇所まで白が入っていない恐れがあるので、

最後に1コートだけ白を塗っておきました。

その後十分に乾燥させたら下側のリング部分をマスキングし、

ベースコートの黒を塗ります。マスキングを剥がして問題無い事を確認しておきます。

その後中央のリング部分にだけシルバーを塗ります。シルバーは2種類、最初に隠ぺい力の高い色を敷き(VWリフレックスシルバー)、その後粗目のメタリック(スタンドックス原色MIX598)を重ねています。

続けて透過性の黄色=キャンディーイエローを重ねます。混ざり物の無い、イエローそのままとなります。

マスキングを剥がし、十分乾燥させます。

続けて、事前に作成しておいたマスキングシートを貼ります。2mm幅のラインが3本重なって6ミリ幅となっています。

中央のシートだけ剥がしました。

それ以外の部分をマスキングし、

黒を塗ります。

イメージイラスト通りに出来た事を確認します。

ここまでがベースコートとなります。

そして最後にトップコート=艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

塗った直後はウェットですが、

時間が経つとこのように艶が消えていきます。

ガイドを付けたマスキングシートのお陰で、旋盤にセットして作業したくらい真っ直ぐで綺麗なラインが引けたと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!