F50&R34ブレンボキャリパー 下準備

先日お預かりしておりましたF50フロントキャリパーと、BNR34リアキャリパー一式です。その後いつものブレーキ屋さんにてオーバーホールとサンドブラストを行って頂き、戻ってきました。

そのままでも塗れる状態ですが(元々やっていた下請け的な塗装ではこのまま塗っていました)、

塗り上がった時に艶が出るよう、サンダーや手研ぎで表面を研磨して均しておきます。

ただ今回のF50キャリパーは凸状のフィンや矢印があるので梨地を研磨する事が出来ず、なのでサーフェサーを使って素地を均しておくようにします。

リヤはもっと削り込めばサフェの必要は無かったのですが、ついでと言う事でこちらも一緒に下地処理を行っておきます。

まずはプライマーを塗布します。

同じようにリヤキャリパーも。

続けてサーフェサーを塗布します。

世間一般的にはプライマーを塗らず、直接サーフェサー(プライマーサーフェサー)を塗ってお終いにされる事の方が多いと思いますが、実際にはそれはNGで、金属に塗装を行う場合はプライマーを塗る事が必須となります。また金属素地に直接ポリパテを塗る事も厳密にはNGです(しかしながらそれらを真面目にやろうとすると商売としては成り立たないので無視されるケースが殆どかと思います)。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきます。

水は使いたく無いので(というかこの状態で使うのはNGです)、空研ぎ#320→#400で研磨後、#500相当の布状研磨副資材(アシレックススカイ)→#800相当のアシレックスレモンで研磨します。

同じ様にフロント側も、

研磨します。ペーパーを当てていない箇所があるとこれから塗る上塗り(その前にプライマー)が密着しなくなってしまうので、サフェを塗った箇所はきっちり足付け処理も行っておきます。尚、この時点では金属素地が露出して構わないので(後に塗るプライマーも金属の防錆用なので)、研ぎ作業については余りデリケートに考える必要が無く、その点でここの作業はそこまでの手間ではありません。

この後は再び全体を溶剤で洗い流すようにして脱脂清掃し、セッティングを行ったら本塗りとなります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!