ホンダS660カーボンルーフ 下準備

先日色の確認を行っておいたS660 ModuloX VersionZ用の八千代工業社製CFRPルーフハードトップです。受け取った時に中身の確認はしていますが、作業するまでの間に傷等がつかないよう、工場二階に仕舞って保管してありました。

カーボン地の透け具合についてオーナー様にも色をご確認をして頂き、下から二番目(未塗装部を含まず、4段の内の 右から2番目)くらいを予定しています。

ただ色板につかっているカーボンは、今回塗装するルーフとは色(主に明度)が違うので、この辺りも考えて調整するようにします。ちなみに色板にあるブツブツはカーボン素地にある巣穴で、下塗りをしないでそのままクリアーゲルに塗装を行うとこのようになるのが普通です。

保管していた二階から作業を行う一階への移動はエレベーターを使用します。

以前知人の自動車修理工場に間借りしていた時は冷蔵庫やボンネット等の大きい物も対応していましたが、今の工場になってからは「片手で軽々持てる物」というのが基本となっていて(当ウェブサイト内「Q&Aのページ」でも記載しております)、ただ現在の工場になってからも初期の頃には比較的重たいスチール製のロッカーを施工した事がありますが、その後は身体上の問題でこちらも現在はお受付しておりません。まだ今後も25年以上は働かないとならないので、これ以上身体を壊す訳にはいかないんですよね…。

工場一階に移動し、作業を始めます。

まずは裏側をマスキングします。

さらにその上からビニールマスカーを使って覆います。細かい隙間からミストが入り込んだりするのを防止する為ですね。

その後ひっくり返し、表側からウェザーストリップ(ゴム部分)をマスキングします。ゴムを押すと隙間が出来るので、そこにマスキングテープを差し込むような感じですね。

新品でクリアーが塗装された状態なのでそのまま足付け処理だけすれば良さそうですが、

スプレー塗装された肌は多少なり凸凹していて、

またカーボン繊維の凸凹も表面に出ていますから、

被塗面全体を当て板を使って研磨します。番手は#800を使っています。

途中拭き取ると、ペーパーが当たっていない部分の艶が残って見えるので塗膜の表面が凸凹しているのが判ります。これが無くなるまでは当て板を使って研ぎます。

その後#1000~#1500でペーパー目を均し、フチは当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン)を使って足付け処理を行っておきます。

この後は本塗り当日まで埃が付かないよう再びひっくり返して保管しておきます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!