ノイマンKMS105マイク 本塗り

先日お預りしておりましたNEUMANN ( ノイマン ) / KMS105コンデンサーマイクです。

エンブレムのアルミプレート部はマスキングをし、それ以外の部分を#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン) で研磨しています。

ただしグリルのメッシュ部はその方法では奥まで届かないので、こちらはナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで足付け処理をしています。

色はこの時に塗ったピンクで、こちらは下色の上に蛍光ピンクを重ねた3コート塗装となります。信じられないかも知れませんが、既存の顔料だと奥にあるピンクでもかなり鮮やかな色で、それ以上の彩度を出すには蛍光顔料が必要なのです。もしくは印刷のように下地を白で、それを透かすようにすれば似たような事は出来ますが(3コートソリッド)、色の安定性に欠ける事、ムラやダマが生じてしまうので普通はしませんかね。

と言う訳で、まずは下色のピンクで元の黒い下地を完全隠蔽させます。

その後以前のデータを参考にして蛍光ピンクを作ります。

派手なショッキングピンクと言うより、可愛らしいピンク色ですね。

コート数が増えるので念のためハードナーも添加しています(ベースコートは通常ハードナーを入れないシステムですが、膜厚が大きくなるとクリアー中のハードナーが浸透しきらなくなるのでこの方法を行います)。

膜厚が変わると色味も変わってしまうので、本体とグリルが同じようになるように気を付けてコートします。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!