トイガントリガー 本塗り

先日お預かりしておりましたトイガンのトリガーです。今回は既に素地調整(サンドブラスト)が行われ、「脱脂作業も既に行っていますので、足付け、脱脂不要」と承っていますので、素手で触らず、また空気に触れないようにして保管しておきました。

固定部分(塗らなくて良い箇所)にはマスキングテープを貼っておいて頂いたので、そこをワニクリップで掴んで固定しています。

エアーブローをして埃を飛ばします。

尚、裏側の奥の方はスプレー塗装ではプライマーがしっかり入らない可能性があるので、

事前に奥の部分だけ筆で塗っておきました。今回のプライマーはエポキシ系(ビスフェノールA型)を使用しています。

エポキシ系プライマーは耐蝕性・密着性に優れ、比較的しっかりとした膜厚が確保(充填)出来る塗料ですが、今回の御依頼では「出来るだけ薄膜で」とのご要望がある為むしろそれがデメリットとなってしまいますから、希釈率を上げ、口径の小さいガン=エアーブラシの0.5mmを使う事にしました。

ちなみに今回のような塗装の場合、少し詳しい方なら「わざわざこんな工程を踏むならセラコートを使えば良いのでは?」 と思うかも知れませんが、今回のオーナー様はその辺りも良く知っていて、その上でそうでは無く当店への御依頼となっています。実はかなりの場数を踏んでいる、その業界に詳しい方でした。

薄膜にしつつ塗り残しが無いよう、3コート程に別けて塗っています。

スプレーガンでの塗装だとどうしてもエアーの行き止まりには塗料が塗着し難く、無理にそれをしようとすると他の部分=今回の場合だとフチに塗料が多く付着して膜厚が大きくなってしまうので、それを防ぐ為に先に奥の部分を筆塗りをしています。

この後20分程自然乾燥させたら、

黒のベースコートを塗布します。今回は(今回も)膜厚を着けないようにする為、クリアーを塗らない【激安コース】仕様で、ベースコートに直接ハードナーを添加しています。ウェットで3コート程塗りました。

その後時間の経過と共に艶が消えます。

最初に塗ったプライマーは熱を入れておらず、またベースコートの黒にもハードナーが入っているので、ぱっと見はサラサラしていますが、実際には爪を立てるとグニュグニュっとなるような感じです。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!