BMWパニアケース蓋塗装 完成

bmw99 大変お待たせしました!長らくお預かりしておりましたBMWのパニアケースの蓋は本日完成となります。それでは完成画像紹介させて頂きますね。

bmw100 今回の御依頼はボディ同色の2トーン配色で、黒い部分はBLACK SAPPHIRE(カラーコード:475)、白いラインはALPINWEISS III(カラーコード:300)となっています。どちらもSTANDOXの配合データがありましたので特に調色は行わず当然それについての費用も必要ありません(ただし二色目を指定の場合は別途必要となります。「白なら何でも良い」という事であればそれも掛かりません)。

bmw101 今回のライン入れはメケン(=目見当)による位置決めでは無くトースカンを使用したのでまるで機械で行われたかのような精度で対称性が出てています。

当店の場合、エアーブラシで絵を描いたりファイヤーパターンを施すような装飾的な塗装は出来ませんが、代わりにこういった事に重きを置いている所があるかも知れません。自分がやる仕事としては「職人技」といった人間味溢れるような仕上がりよりも、大量生産品でしか出来ない「どれをとっても寸分狂わない仕様」と言う方が好きなのだと思います。線の幅が途中から変わったら嫌ですよね。

bmw102ライン入れのやり方としては、最初にトースカンを使って2ミリのラインテープを引き、それに重ねるようにして5ミリのテープを貼り、それにピッタリ沿うようにもう一度5ミリのラインテープを、さらにそれに沿って3ミリ(くらい)のテープを引いています。一番難しいのは基準となる最初の2ミリのラインテープで、それ以外は単に沿って貼っているだけなのでそんなに難しい訳ではありません。また各幅に関しても定規などは使っていなく、予め40mm幅にカットしたシートを貼ってそれにトースカンの位置を合わせて後はラインテープの幅を利用しています。技術と言うよりは事前準備の賜物といった感じです。

bmw104紹介はしていませんが流石に今回はフルポリッシュとなりました。上面はゴミが付いた箇所だけですが、ラインの見切り部分は全てペーパーを掛けて磨いています。白は隠ぺい力が弱いのでどうしても膜は付いてしまいますから塗膜の段差は強く出てしまうのです。なので最初に白を塗ってから黒メタリックの順番にしたかったのではありますが、マスキングの作業がどれくらい困難になるのかが読めなかったと言う事もあって、今回は安全な方を選んだと言う訳です。白から塗っても出来ない事は無いので、次回機会があればその順番も検討してみたいと思います(と言う過程を自分で決められる自由さが塗装の面白い所なのです)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。明日の関東は10年に一度の大雪との事ですから引き取りにしても配送にしても控えた方が良さそうです。

この度のご依頼、誠に有難う御座いました!