痛車風レジン製ミニカー 試作

car78 先日下塗りを行っておいたミニカータイプの注型樹脂ですが、その後色見本以外に使い道は無いかと言う事で引き続き色々試しています(お陰で先週は少々寝不足と言う・・・)。

noe14 下色にはまず3コートホワイトパールを塗ります。この時点でクリアーはまだ塗っていません。

noe その後ネットから画像を拝借し、ただ頭の部分が一部欠けていたのでそこはIllustratorで付け足しました。

と、ここでちょっと引く方もいらっしゃるかも知れませんが(笑)、今回は一応コンセプトがありますので、誤解の無いようその辺りも紹介します。

rb2561こちらは以前仕事でご依頼を頂いたスカイラインER34のRB25エンジンパーツ一式です。

ER34 RB25エンジンパーツ一式塗装 完成

青い部分は日産純正色の「ベイサイドブルー」(カラーコード:TV2)、白い部分は同じく日産純正の「クリスタルホワイトパール」(カラーコード:QAA)、赤い部分はキャンディーレッドでの塗装となっていて、元々これのコンセプトとなったのが以下のオーナー様の車両でした。

rb255こちらが先程紹介したエンジンパーツのオーナー様の車両で、これをそのままプラモデルで作ったら面白いだろうな~と言う事を(既に作っている可能性もありますが。笑)、今回は当店で作っているレジン製のミニカーでそういう事をやってみようと思った次第です。先日作ったSTiのキーホルダーみたいな感じですかね。

noe1 各イラストはデカールで行いますが、いつも使っているALPSのドライプリンターでは綺麗に印刷が出来ないので(もう20年くらい前の物ですので…)、今回は普通のインクジェットプリンターで印刷出来るようそれ専用のデカールシートを用意してみました。

ちなみにいつも使っているデカールではインクジェットのインクを弾いてしまうとの事で使えません。

noe15と言う訳で先ほどの転写シールに普通のインクジェットプリンターで印刷してみたのですが、どうもこの転写シールの構造上(特に糊が…)、この上にクリアーを塗るには全く耐久性が足りないのでは・・・と言う事で結局却下としました。まあ普通のプリンターのインクじゃ色褪せしてしまいますしね。

noe2 と言う訳で改めていつものデカール用紙とドライプリンターでプリントし直しました。

実はこういった中間色の印刷はドライプリンターには不向きなのですが、今回はカチっとしたロゴなどでは無く、可愛い系?のイラストだった為か意外にも良い感じに印刷出来ました。

現状は普通の印刷(alpsは確か600dpi)ですが、これに昇華キット?なる物を付けるとさらに綺麗に印刷できるみたいです。ドライプリンターはもう一台ある事ですし、うーん、これはもしかしてもしかするかも知れません。

noe3と言う訳でデカール貼り付けの準備完了です。

レジン製のミニカーはホワイトパールのベースコートのみ塗装した状態で、クリアーはデカールを貼った後に行います。

早速貼ろうとと思いきや、転写シール用にプリントの向きを反転したまま印刷していました・・・(苦)。

noe4 改めて印刷し直したのですが、直したのは何故か文字の所だけで、他のイラストは反転したままでした・・・。

noe8 ちなみにデカールにプリントしたイラストですが、今回は塗色が白系(ホワイトパール)と言う事で、下地に白(特色ホワイト)は印刷していません。デカールの状態だと台紙の青いのでイラストの子の顔色が悪く見えますが、白い紙に貼ると下が透けて色の発色が良くなっているのが判ると思います。

もし今回の塗色が白系以外の場合は、デカールを印刷する過程で最初に白をベタに印刷してからその上に各色をプリントしていくような方法となります。勿論ALPSのドライプリンターではそれも可能です(しかも年間保守点検費用も無しに!笑)。

noe5 と言う訳でまずは余分な個所をカットします。

noe6それを水に浮かべて数分待つと・・・

noe7 こんな感じで台紙だけが剥がれるので、これをピンセットや筆などで掬い、専用の接着剤(マークセッター&普通の木工用ボンド)を使って被塗面に貼り付けるという寸法です。

noe9 塗装に関する仕事はどれも楽しく、あっという間に数時間が経っていたりします。色見本の作成も結構大変なのですが始めてしまうと楽しくて溜まりません。

noe10と言う訳でこんな感じでデカールが完成です。この後十分に乾燥させ、クリアーを塗ります。

rb254改めて、こちらが実車です(何故か笑)。

noe11 本来は展開図を作成してそれぞれの配置を決めてからやるべきだと思うのですが、まあ今回は練習も兼ねてと言う事で取り敢えず貼るだけ貼ってみました。

noe13ちなみにこちらのアニメを私は見た事が無いので判らなかったのですが、今思えば内容をもっと精査して、それぞれ違うキャラクターを配置するなどすればよかったですね。と言うか多分ラインストライプとかもっと素材が必要だった気がします。3アイテムだけじゃやはりと言うかワンパターン過ぎて大変でした(笑)。

と言う感じで、まあ流石にこれを仕事でやる訳には行きませんが(色々問題がございます)、例えばご依頼主自らイラストをご用意されたりすれば仕事にも応用出来るのでは、と思った次第です。プラモデルやダイキャスト製のミニカーをカバンに着けたりは難しいと思いますが、これなら気軽にキーホルダーとして使えますしね(レジンの塊はとにかく丈夫です。笑)。

後日何かしらの序にクリアーを塗り、一度研磨してデカールの段差を平滑にし、2~3回目のクリアーで完成となる予定です。出来上がったらヒートンとワイヤーを取り付けてまた紹介させて頂きたいと思います。

2 thoughts on “痛車風レジン製ミニカー 試作

  1. 何やら不思議なタイトル…と思いましたらこういうことですか!
    失礼ですが笑わせていただきました^^;
    MDでこれ以上大きいイラスト系だと、リボンの段差が目立ちそうですね。
    参考になれば幸いなのですが、デカール貼付時に使う筆の毛先を1/3ほどカットすると適当なコシがでて使いやすくなります。(私的にですが)
    私の場合プラモデル=けっこうな大判も貼るので5本ほど専用に用意していますが、結局全部毛先カット仕様になりました。

    • なるほど!筆先をカットするのですか。
      実は元々デカールが大嫌いでして(笑)、プラモデルの頃は付属していた物など使った試しは殆どありませんでした。
      ただ仕事で自作の物を作るようになって、ネットで調べたら綿棒を使うとの事でそれに倣っていたのですが、どうも当たりが強すぎて良くデカールが破れ、本当に皆これでやってるのか・・・と思った所に筆でやっている方を見つけ、それからは良い具合になりました。
      ただ確かに当たりがソフト過ぎるので、なるほど毛を短くすれば確かに具合が良くなりそうです。
      是非次回試してみますね。有難う御座います!

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