レンジローバーホイール マスキング~本塗り

range25 ベースコートが乾くと(この時点では「硬化」ではありません)マスキングテープが貼れる状態、所謂「テープフリー」になるのでここから2トーンカラーのマスキングとなります。被塗面には直接手を触れてしまう事もあるので作業前には良く手を洗い、その後の作業途中でも何度も手を洗いながらの作業となります。

まず最初の一本ですが、これ一本の為に30分以上時間が掛かりました。まあこれからの基準となるので当然と言うかむしろ早い方だと思います。

range26 そしてこんな感じで一本目が完了です。作業時間は二時間くらいだったと思います。

「塗装」と言っても実は色々な塗装屋さんが居て、エアーブラシでグラッフィックを描くようなカスタムペインターの方や、ギターの塗装専門でやっていらっしゃる方、私の場合は元々「自動車補修」の塗装でしたから「現状復帰」といった「修理した事が判らないような塗装」が専門になります。なので「独創性」と言う点ではかなり乏しいとは思いますが、今回のような元の状態に戻す作業と、下地から生じるような錆や腐食の再発を抑える事は比較的得意な方だと思います。と言うか今日までそれしかやって来ませんでしたので・・・。

range27 ラインさえ決まれば後はマスキングテープで覆っていくだけです。ただし変な貼り方をすればこの後の塗装時にフチが浮き上がってしまったりもするのでテンションを掛けずに丁寧に貼っていきます。

ちなみに最初に貼ったPP製のラインテープは「引っ張りながら貼る」が基本的な貼り方で、それを覆う和紙タイプのマスキングテープは「置くように貼る」が基本となります。

range29 そしてこの時点で翌日です。徹夜した訳では無く一日置いて体力をリセットしたような感じですかね。以前であれば何時になろうが最後まで通して作業していましたが体を壊してからは余裕を持って作業するようになりました。お陰で四つん這いにならないと現場の移動出来なかったり、車でバックする時に体全体を曲げないと後ろが見えなかったり、新幹線の座席では正座しか座れないなんて事は無くなりました。今が一番健康な状態かも知れません(笑)。

ちなみに無理なマスキングをしているとこの時点で浮き上がっている箇所があります。全体を良くチェックしたらいよいよ2色目のシルバーを塗ります。

range30 シルバーも単に塗るだけでは無く、マスキングテープを貼った側から一方向に塗るようにして塗り分けの段差を小さくするようにします。塗装の世界ではマスキングテープの厚みでさえ凄い段差になるので逆にそれを利用するのです。「そんな事で本当に仕上がりが変わるのか」といった感じですがこれはかなり効果は大きい方です。ただホイールを何周も回らないといけませんけどね・・・。

range31 そしてマスキングを剥がした状態です。各部をチェックして問題なければクリアーの準備です。

range32 いつもであれば「裏」「側面」「表面」を一度に塗りますが、今回は表面のみ単体で塗れるようにしたのでクリアーの塗装自体はかなり楽でした。

range33このホイールデザインはレンジローバー2ndの限定車?「holland&holland」に履いてあるものらしいです。正規に日本に入って来てはいないモデルらしく、オーナー様的にかなり思い入れがあったんでしょうね(掛けた費用も相当になりましたので・・・)。

それでは完成しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!