BMWパニアケース蓋 素地調整

bmw86 こちらもお待たせしました。遂に本格的に作業着手しています。まずは深く入った傷部の修理ですね。

出来るならばパテは使わず「削り落とす」事が理想なのですが(余計なトラブルが減りますので)、何個かは結構深めの傷が残ったのでこれ以上削っても意味がありませんからそこだけパテで処理する事にします。勿論パテを塗る前には「足付け」「脱脂」「プラスチックプライマー塗布」は必須です。

bmw87パニアケースは元々の素地がザラザラとした梨地なので、ボディ同様のツルツルにするにはそれを平滑にしなければなりません。梨地は#120→#180のダブルアクションサンダーで削り、#240で全体を均します。最後にフチの裏側は#320のペーパー(と言うか足付け専用の副資材)で足付け処理をしておきます。傷が付いていないところにサフェーサーが付くと最初は良いですが後でペリペリと剥がれてくるので、実際には必要が無いにしても大き目の範囲に足を付けておくのは必須です。

bmw88全体をよく脱脂清掃したらプラスチックプライマーを塗ってサフェーサーを塗布します。かなり艶が出ていますがサフェーサーも肌を荒らしてしまうと後で研ぐのが大変なのでウェットコートに塗っておくのは普通です。またこの後の研ぎでもかなり力強く研ぎますからこの時点でしっかり膜厚を付けておかないとなりませんので。

ちなみにサフェーサーの役割としては「密着性をよくする為」と言われたりしていますが塗装屋的にはそんな風に考えた事はありません(多分これが普通です)。密着性を確保するのは「プライマー」の役目でして、サフェーサーは膜厚の充填がその役割となります。プライマーは基本的に薄膜ですからそれを研ぐ事は出来なく、その上にこのサフェーサーを塗って膜厚を稼ぎ、後にこれをしっかり研いでラインを整えるのです。ちなみにラッカーサフェーサーでの厚塗りは駄目ですよ・・・(2液ウレタンサフェーサーでの話です)。

と言う事で何とかここまでたどり着きましたので、完全硬化して寝かしている間にライン入れのマスキングを色々テストしてみたいと思います。本塗りはまだ先ですがまた進行しましたら紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ・・・!