SUBARU XVテールランプ 下準備

xv20こちらのテールランプは元々クリアーレンズの物をレッド仕様に承っておりまして、ただウィンカーとバックランプ部分も赤く塗ってしまうとマズイですのでそこはクリアーのままに残すようにします(ただし最後にここは薄くスモークは塗ります)。上の画像は御依頼時に撮影した物で、一緒に写っているシートはオーナー様が用意してくれた指示書です。判り易くて助かります。

xv22クリアー抜きの部分は大抵はこうやってラインテープ(プラスチック製のテープ)を使ってマスキングをするのですが、これを足付け処理後に行うとなると被塗面に極力触れないように作業しなければならないので神経を使いますから結構大変で且つ時間も掛かるのです。

なので今回は予めそれを行っておき、それをデータ化してマスキングシートを作っておこう、という事にしました。二度手間ではありますがこれなら本塗り当日に時間を節約出来ますし、余計なところで神経を使わなくて済むので本塗りに専念出来る、と言う感じです。

または「今後同じ様な案件が続くと見込まれる」という事であればいずれ元は取れる筈なのですが、うーん、どうでしょう(笑)。

xv21方法はいつも通りで、テールランプに貼ったラインテープの上にコピー用紙をしっかり固定し、その上をクレヨンや鉛筆の芯などで擦って輪郭を転写します。所謂「石摺り」ですね。

それをスキャナーでパソコンに取り込んだらIllustratorなるベクターデータが取り扱えるソフトでトレースしてデータ化します。ちなみ一つデータが出来ればそれをリフレクト(反転)させれば良いので反対側も自動的に出来上がります。これに関しては助かりますね。

xv23そして実際にテールランプに貼って既存のラインにマスキングシートが合っているか確認します。今回は平面的なので ズレも無く一回で出来ました。これが曲面となると3次元→2次元→3次元での誤差が生じて何回か修正を繰り返さなければなりません。今回は比較的平面に近いのでそこまで大変な作業にはならないと判っていましたからそんなに躊躇わずこの作業が出来ました(どちらが楽出来るのか悩みましたが、当日焦るくらいならと昨日はこれに費やす事にしたのです)。

ちなみに現在お預かりしている案件でインプレッサGRBのテールランプがありますが、こちらは既にデータが出来ていますので後はマスキングシートをカット出力するだけ作成可能です。特にあちらはテールランプ(クリアー抜き)が4個ですからさらに時間が掛かるところですが、これのお陰で本塗り当日の作業時間を大幅に短縮出来るのです。一度に10個以上のテールランプを塗ると言うのはそういう下準備のお陰で成立っている訳ですね。近代機器様様です(と言う程の物では無いのですが・・・)。

という事でこちらも近々本塗りを行う予定です。どうぞもう少々お待ち下さいませ!