SENNHEISER E945 Microphone

mic81 本日完成しましたゼンハイザーe945のマイクです。こちらでは作業内容を紹介しておりませんでしたが、オーナー様よりご承諾を頂きましたのでまとめて紹介させて頂きます。

mic80 マイクに入れるロゴについてはオーナー様よりai形式のIllustoratorデータを入稿頂きましたので、こちらではサイズの変更~パス化などの微調整のみ行います。

mic68 ロゴのサイズに関しては何種類か作成し、実際にオーナー様に画像を見て頂いて最終的なサイズをご指定頂きました。今回は33mmとなります。

mic69 ロゴのOKが出ましたので、マイク本体の方の作業を行います。尚、今回ヘッドの網部分は塗らないのでそこはマスキングし、ヘッドの根元のリング部分はボディ同様に塗装します。

alps2 (1)ロゴは小さい文字が含まれていますので塗装では無くデカールでの対応となります。デカールの作成にはいつものようにALPSのドライプリンターを使います。

mic70白の印刷は1回刷りだけだと下地が透過してしまうので、下地に「特色ホワイト」を印刷し、その上に「ベースホワイト」を印刷します。順番を間違えると耐久性がすこぶる悪いので注意が必要です。

また大量に作っているのは仕上がりにばらつきがあるからで、この中から一番出来の良い物を本番に使うようにします。

mic71一応試しに要らないデカールを貼ってみました。隠ぺい具合も良い感じです(本当は念の為もう一回白を重ねたいところですが、耐久性が落ちるので2回に止めています)。

mic72 足付け処理を行い、よく脱脂をしたら本塗り開始です。

mic73 色はトヨタの「クールソーダメタリック」(カラーコード:8V7)で、艶具合は「半艶」で承っています。

グリル部分はこれで本塗り完了で、この後塗膜の表面が乾燥していくにつれて艶が落ち着いてきます。十分に艶が引けたら強制乾燥を行い完全硬化させます。

mic74 こちらの本体はデカールを貼り付けるのでクリアーはまだ塗りません。

尚、今まで検証してみた結果、完全硬化したクリアーに足付け処理を行ってその上にデカールを貼ってクリアーを塗るよりも、ベースコートを塗って自然乾燥し、その上にデカールを貼り付けて十分に乾燥→クリアー塗布の方が耐久性が高いと思われます。恐らくこれは上に塗ったクリアー中の硬化剤分がデカールを突き抜け、下にあるベースコート(硬化剤の入っていないウレタンベース)と2液反応するからでは?、と考えています。3コートパールなどベースコートが厚塗りになる際に最初のベースホワイトだけでも硬化剤を入れておくと締まりきりが早いのと一緒ですね(何だかよく判らないと思いますが塗装屋さん向けの説明と備忘録みたいな感じです)。

mic75 デカールはいつものように木工用ボンドを水に溶かして接着性を高めます。

ちなみに水性系は1液でも「重合」を起こすので、一旦固まった物は水で簡単に溶けたりはしません。「硬化」とは違いますが、1液ラッカーのような溶剤で拭くと簡単に取れてしまうと言うのとも違いますのでご安心下さいませ。

mic76 位置を決めたら水を漉き出してよく乾燥させます。

mic77 一日置いたあと、まずは下塗りとして普通のクリアーを塗布します。一緒に写っているのは本日完成したBMWのフューエルキャップですね。まさにこちらのご依頼品と並行して作業を行っていました。

mic78 ちょっと途中の撮影をしていなかったのですが、一旦下塗りのクリアー(通常の艶ありクリアー)を塗って強制乾燥し、その後完全硬化したクリアー塗膜のデカールの段差を平らに研いで全体に足付け処理を行っています。

mic79 そして最後の仕上げに半艶クリアーを塗布しました。画像だとまだ艶がありますがここから徐々に艶が消えていきます。

mic57 そしてその後強制乾燥させて塗膜を完全硬化させ、各部を組み付けて本日完成となります。

BMWのフューエルキャップと同じ時期にお預かりしていますのでこちらも二か月近く掛かっていたんですよね。大変お待たせ致しました!
mic59 艶具合は落ち着いた半艶仕上げで、色も明るいせいか指紋は全く目立たず、上品で良い感じに仕上がっていると思います。

mic58 ちなみに途中作業を紹介していなかったのはてっきり日記掲載のご承諾が得られないかと思っていたからで(笑)、出来上がって一応お伺いしたら普通にOKだったので途中作業を撮影しておいて良かったです。

mic66 一度下塗り~研磨をしておいたお陰でデカールの段差も殆ど感じられません。耐久性も(別の物で)テスト済みですので普通にマイクとして使っていてデカールの部分がズルっとズレたりはしませんのでご安心下さいませ。

mic67ちなみにこちらの「μ’s」なるロゴについてはこちらに詳しく紹介されておりまして、一応そちらのページから一部を抜粋しましたので以下に紹介致します。

μ’s(ミューズ)とは、電撃G’s magazineのユーザー参加企画として開始したメディアミックス作品『ラブライブ!』に登場するアイドルユニット名であり、そのキャラクターボイスを担当している9名で構成される声優ユニット名でもある(後者の場合、μ’s from ラブライブ!と表記されている場合もある)。」  「ニコニコ大百科 」より

尚、オーナー様には既に完成のお知らせも報告済みで、発送は明日便を予定しております。

この度のご依頼、誠に有難う御座いました!